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□地獄の夏休み
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夏休み....


ついにきてしまった

親は嬉しそうに俺に旅行かばんを渡す


旅行にいくわけじゃないのにこの荷物の量...


どうせ行ったってすることは決まっている



土方君に迷惑かけないでね、と言い ニコニコしながら俺を見送る母

嘘笑いをしながら手をふりかえし
土方の住むマンションへと向かう



四階の203号室...


ここだ


インターホンを鳴らすとすぐにガチャリと扉が開き、土方が出てきた

「よぉ、あんまり遅いから来ねぇかと思ったぜ」


くわえていたタバコの煙をフーっ、と沖田にかけながら笑う


「来なかったら...どうせバラすつもりなんでしょう??」

「...あぁもちろんな」

ニヤリ、と妖しく笑うと沖田を部屋へと誘導する


無駄なものが置かれていない
シンプルで、綺麗に片付けられている家だ

だがタバコ臭い


灰皿には十数本のタバコが押し潰されていた



「お前ぇが遅えからイライラしちまってよぉ

ま、総悟はタバコ好きだもんな?いろんな意味でよ」

冷房のきいた涼しい部屋だが、土方の言葉で冷や汗がつたって流れる



荷物を置いた沖田はビクビクと震え 立ったままだ

「くく、そんなびびんなよ
まだなんもしねぇよ」




く、と下唇を噛み締めうつむく


そんな沖田に土方はずんずんと近寄り顎をくいっ、と持ち上げた
「あんだぁ?その態度はよ
せっかく俺ん家に泊めてやんのによぉ

まぁ、夏休みだしな
色んな痕つけてやるよ」


土方は妖しく笑いながらチャラ、とポッケから犬用の首輪を取り出した

沖田は腰に手を回され動けなくされ

首にカチャカチャと、付けられる

顔は青ざめ必死に抵抗するが
より強い力で捩伏せられ首には立派な首輪がつけられた


「くく、総悟。似合うじゃねぇか
それ高かったんだぜ?ブランドかなんからしくてよぉ
ま、その分体でな...?」

目を見開き土方を見つめるが土方はそんな沖田を見下ろすだけだった

「土方さ、ん...一体何、を考えてるんですか、ぃ?」

奥歯がガタガタと震え声が嫌というほど変なのが自分でも分かった

「何を考えているだぁ?
っんなの決まってんだろ」

てめぇを調教するためだよ、と耳元で囁かれる

「それと首輪よぉ、風呂以外ハズスナヨ?」


土方は自分の首をトントン、と軽く叩きながら妖しく笑う


怖い

一体自分は何をされるのだろうか


一ヶ月も一緒に土方といなければならないのか...
自分はこの地獄から抜け出せないのだろうか

自分に自由は




な い ?
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