Te

□逃
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俺はもう逃げられないのか?

一生脅されて

好きなように抱かれて...


そんなの嫌だ。

一生あんなやつの言いなりになんてならない


逃げてやる

絶対に逃れてみせる



でも、どうやって?



―――画像


あいつの携帯を奪ってしまえば...

俺は自由なんだ



携帯を奪うくらい簡単だ


俺は自由になってやる




―――――――


(確かこの部屋に...)

沖田は土方の性交の後、気絶したフリをし、土方が眠りにつくのをまち、起こさぬようにとコッソリ寝室から抜け出した


月の明かりが差し込むが、真っ暗闇のためあまり見えず ゆっくりとリビングを進んで行く


(どこだ...一体どこに....)


暗闇にも目がなれ、部屋の家具等も見え始める



ふと、テーブルをみると月明かりに照らされながらそこに携帯は置かれていた


まるで

見てください...

と、言っているように



沖田は迷わず携帯を手にとり電源をつけた


(画像フォルダ...早く、早く消さなくては...)

土方が起きてきたらどうしよう。

そんな心配からか、携帯を握る手は微かに震えていた

(違う、このフォルダじゃない)

カチカチと必死で画像を捜す


そして数個あったフォルダの最後の一つ...



―ロックがかかっています。パスワードを入力してください―


それが表示された瞬間肩の力が抜けた


涙が出そうになったが、堪えて電源を切ろうとした瞬間...


パッ、と部屋が明るくなった



後ろに人の気配を感じたが、怖くて振り向けない..


―――バレた


土方さんに...


「ったく、夜中にコソコソと何してんのか見に来てみれば...

総悟...今俺の携帯で何してたか言ってみろよ。」



「あ、.....」

次第に身体が震えはじめた

奥歯がガタガタいって、うまく喋れない...


「ほら、人の携帯いじって何してたんだよ



言えよ。」


「ぇと...」


足の力が抜け
沖田はそのまましゃがみこんでしまった


「画像を消そうとしてたんだろ?

お前馬鹿か?
高杉の携帯にも淫乱なお前の画像が入ってる事忘れてたろ」



そうだ...
高杉の携帯にも...


「ぁ、ごめ...なさ、」

酷い仕打ちをされる前に謝らなくては...


「アホ。
そんなんで許すわけねーだろ」


しゃがみこんだままの沖田に土方はどんどん近づいていく



――怖い


――怖い



「立てよ」

低く怒りを込めた声で命令される


立とうとするが、足に力が入らず立つことが出来ないでいると力強く腕を引っ張られ、立たされる


「おら、来い

てめぇの事を躾直してやるよ」


「ぁ...やぁ、痛っ」


グイグイと先程までいた寝室ヘと連れて来られ、ベッドへ突き飛ばされた
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