短編
□知って欲しい(エド目線)
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「雨なんてついてねぇよなぁ…ん、報告書。」
「鋼の、君は雨雨言い過ぎじぁないかい?」
エドは高級なソファーに座り中尉が持ってきてくれたタオルで、髪を拭きながら文句をこぼし、大体拭けたところでタオルを肩に掛け、報告書をソファーの前にある机に置いた。
グチグチと雨の事を言うエドに問いながら、椅子から立ち上がりエドの位置から机を挟んで置いてある同じ種類のソファーに腰をかけた。
「気のせいじゃないですか〜。俺はそんなに『雨とか無能』とか言ってませんよ。」
雨と無能を強調して言うと、大佐の眉毛がピクピクと動く。
「鋼の、君にはお仕置が必要の様だね…。」
「はぁ?お仕置なんて…!?」
される筋合いが何処にあるんだよ!と言おうとしたが口には柔らかいものが当たっていて、何が起きたのか分からず、頭をフル回転させて出た答えは(キスされてるんだ。)と言う事。
(ふ〜ん、キスか…キ‥ス…キス!!!??)
案外冷静に流そうとしたエドだったが、キスと言ったら本、いゃ、辞典でしか知らないのだ。
キスだと知って、今さら視界が真っ黒な事に気が付いた。
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