短編
□恋人の形
1ページ/2ページ
恋人ってどんなのを恋人って言うんだろう?
手を繋いだら?
キスしたら?
愛の言葉を相手に言う事が出来たら?
どんな事を…?
【恋人の形】
「恋人ってどんなのを言うんだろう?」
応接室で資料に目を通している恋人、雲雀恭弥は資料から目を上げ綱吉に向ける。
「それ恋人の前で言う事?」
「えっ?、あっ!ご、ごめんなさい。」
綱吉は我に帰り、ハッとして謝る。
(うわっ…声に出しちゃったんだιどうしよう!)
「さっきから黙っていると思ったら、そんなこと考えてたわけ?」
おどおどとしている綱吉に雲雀はガタ…と椅子から立ち上がり、綱吉の元に近ずいていく。
「えっと…その…」
「ハッキリしなよ。」
綱吉の座っているソファーの前まで来た雲雀はしどろもどろしている綱吉に言い放つ。
「その…雲雀さんが初めての恋人だから、どうしたらいいのかなぁ…て」
そう言いながら苦笑いする綱吉に雲雀は頭を撫でてやる。
「雲雀さん?」
綱吉は雲雀の行動が分からなくて雲雀の名前を呼ぶ。
「僕も同じだよ。けど、そんなこと考えたって答えはでないよ。」
.