短編

□バレンタインはこう言うもの!
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バレンタイン前日


俺は悩んでいた。



『バレンタインはこう言うもの!』



今日はバレンタイン前日の筈なのに獄寺くん、山本の周りには女の子がチョコを渡しに集まっていた。

「はぁ…」

獄寺くんと恋人同士なのに全然近寄れない。

女の子だったら腕でも組んで俺見せつけてやるのに…

そんな事を心の中で思っていると溜め息が出てきた。

「どうなされたんですか?」
「えっ?…ご、獄寺くん!」

椅子に座って机に肘を付いて外を見ていた俺は後ろから話しかけられるまで獄寺くんがいる事に気がつかなかった。

俺は不抜けた声を出して振り返ってしまって、獄寺くんを見てビックリした。

獄寺くんも俺の声にビックリしたのか目を見開かれた。

「ご、ごめん何でも無いから。」

手を左右に振って誤魔化した。

(女の子に嫉妬したなんて言えないよ…)

「戻って来って事はもう帰れる?」
「はい!」

話しを反らして獄寺くんに問い掛けると嬉しそうに返事をした。








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