短編

□ありがとうを皆に
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ジメジメとした薄暗い牢に独り、ベットの上に座りこみ、巻き物を読む青年がいた。

その青年の髪は長く腰まであり、暗い部屋の中でも輝いて見える金色の髪、そして碧い綺麗な空色をした瞳を持った里の怨み子のうずまきナルト

ナルトが幽閉されたのは裏で暗部の総隊長までやっていた実力が里中にバレてしまったからだった

記憶を消し、消える覚悟でいたナルトだが、綱手が脅されている事を知りナルトは幽閉された。その時綱手はごめん、ごめんよナルトと謝り続けたが、ナルトは今までありがとうってば。と表の時の口調で明るくお礼を言った。

そして五年間立つ今でもナルトは地下の牢ににずっと幽閉されている

「今日は雨か…」
「あぁ、雨だぜ。」

ポツリと呟く様に言ったナルトに返事を返したのはナルトの監視役&世話係りの黒月ことシカマルだ。
今はナルトが抜けた穴埋めにシカマルは暗部総隊長をやっている。筈なのだが、しょっちゅう此所に来る。
「また来たのか。」
「来ちゃわりぃかよ。せっかく良い話持ってやったのによ」

呆れた様に言うナルトにシカマルは全く可愛げのねぇと思いながら巻き物を一つ取り出した。

ナルトは興味を持ち、何だそれ?とベットの上に読み散らかしてある巻き物を避けてシカマルの方に近付き、くれと言う様に柵の間から手を伸ばすと巻き物が手の平に置かれた。置かれたのを確認したナルトは手を引っ込めて巻き物を開いた。

「……うそ…」
「本当だ。」

巻き物を読み終わったナルトはポツリと言葉を漏らした。言うのが分かってたようにシカマルは冷静に返し、自由なんだよ。と続けた。その瞬間ナルトの頬には涙が伝っていた。

「っ…ひく…」

声を我慢して泣くナルトにシカマルは牢の鍵を開け、ナルトを抱き締めた。シカマルはナルトが泣きやむまで赤ん坊をあやすみたいにポンポンと背中を優しく叩いていた。

「泣きやんだか?」
「う、うん//」

泣きやんだナルトは久々にマジ泣きしたのが今更恥かしくなり、目を逸しながら返事をした。

「泣きやんだならこんな場所出ちまおうぜ。」
「そうだな。」

ざっと少ない荷物を纏めたナルトはシカマルの方を向き、行くかと言うとそれにシ
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