短編

□貴方にとっての幸せを…
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骸が出て行き、気配が消えるまで俺は骸が出て行ったドアを見つめていた。

だが、気配が消えた時ツナは机に両腕を置き、そこに崩れる様に頭を埋めた。

「自分勝手でごめん……ごめん…骸。」

絞り出す様に言った言葉は誰にも届かず、流れた風に消えた。






***




「十代目。」
「ん?どうしたの?」

モーニングコーヒーを飲んでいた俺に隼人が声を掛けてきた。

「なぜ、野球馬鹿の仕事を骸のやろうに渡したんですか?」

それでなくてもあいつら相性が悪いんですよ?と続ける隼人に確かに…と思いつつ多分大丈夫だって!と思いもしない事を言って退けた。

「十代目がそうおっしゃるなら…」
「さて、仕事しないと。あっ、そう言えば今日はミルフィオーレに行かないといけなかったんだ!」
「10時からですから大丈夫ですよ。」
「あっ、そっか。」

時計は8時を指していたのを見てポンと思い出した様に手を叩いた後、残りのコーヒーを飲み干した。

「そう言えば隼人は留守番よろしく!」
「じゅ、十代目!?守護者は今俺だけしか居ないんですよ?もしや、お一人で行かれるつもりですか!?」

隼人の質問にコクリと頷いた。





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