短編

□時は刻む
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あれから綱吉は呪いが解けたとかで本来の姿戻った赤ん坊、リボーンに呼ばれお大事にと言う言葉を残して綱吉は病室から出ていった

「あの子何隠してるの?」

綱吉が穏やかに笑う時は何かを隠している時
そんなことが分かってしまうのは長い間付き合っているからだろう


二週間が経ち、病院生活がうんざりしてきたが、毎日欠かさずやって来てくれる綱吉の来るのが楽しみになっていた

コンコン
「どうぞ。」

いつもの軽いノック音それは間違なくあの子のものだ

「具合どうですか?」

ひょっこりと顔を出したのはやっぱりあの子で、当てれる自分に綱吉馬鹿なの?と言う疑問を抱かせた

「もう退院したいぐらい元気だよ。」
「まだ駄目です!」

退院したいと言うがさらりと駄目だと返ってくる
この頃の日課の様な会話

「そう言えば日本の要約完成しました。」
「ワォ、本当かい?」

喜んで報告してくる綱吉に僕は思わず聞き返す
その笑顔が作りものでは無く心からのものだったから

「はい!」

嬉しそうに笑う綱吉
日本のとはコツコツと気付かれぬ様に作っていた地下アジトの事
完成したのなら日本に帰るのもいい

「恭弥さん先に日本に戻っても良いんですけど、どうしますか?」

心でも読んだ様に帰りますか?と聞いてくる綱吉にそうだね…と曖昧に答えた

「そうだねだけじゃ分かりませんよ」

さっきの笑顔は何処へやら、はぁ〜と呆れた様に言う綱吉にクスッと笑った
それに頬を膨らませ何がおかしいですか?と言う綱吉は可愛いと思う

「何でも無いよ」

そうは言ったものの綱吉は本当ですか?と疑った目でジーと見てきた

「出来なら日本に帰るよ。」
「そうですか、なら日本の事は恭弥さんに任せますから群れるなとか無茶言ったら駄目ですよ!」

話しを逸すために話しを戻した
帰ると言うと綱吉は少し寂しそうな顔をし、次の瞬間にはどっかの親の様に言い始めた。








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