長編小説

□第四話 フィガロ
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山を越え森を抜けて歩くこと二日

ティナとロックは目の前に広がる砂漠に出た

「暑い…ここを抜けるの?」

「そうだ。あと一日も歩けば目的地に着くからもうちょっとの辛抱だな」

二人は陽炎が見えるほどの砂漠を進んでいった




やがて大きな城が見えてきた

「ここがそうなの?」

「そう、ここが砂漠の城"フィガロ"だ」

フィガロ…砂漠に構える居城

フィガロの機械文明を統括する若き王が君主の城である

「さ、行こうか」

入り口で門番兵に止められるがロックの顔を確認するなり通してくれた

ずいぶん大きな城だなと関心をしつつロックの後についていくティナだった

しばらく進んでいくと謁見の間に出る

玉座には一人の若い青年が座っていた

ロックが青年に近づき話を始める

そして話が終わるとティナの方に向き直った

「この娘が…」

青年はティナに近づき何かを確認するように彼女を見る

ティナは率直な疑問をぶつけた

「誰?あなたは」

「おっと失礼」

謝りつつも今の自分の行動に対して反省をする青年

「初対面のレディに対してする態度ではなかったな」

その青年こそ機械文明の旗手にしてこの砂漠の城"フィガロ"を有し帝国との同盟も結んでいる若き王…エドガーである

「私はフィガロ国王、エドガーだ」

ロックもつられて会話に交じってくる

「へへ、俺が王様と知り合いだなんてビックリしたかい?」

キョトンとした顔でエドガーをみるティナ

それをよそにエドガーとロックは今後について話し始めた
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