郁貴の本棚

□五月雨の中で
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水玉色の傘がぐるぐる回る
時計台の針が1周2周
雨はまだまだ降り続けていた

石碑の前に立っていた
君との思い出にしがみつくように
いつまでも同じではいられないけど
あと少しだけでいいから...


ありえないIfを並べ立てたり
信じもしない虚実を想ったり
不安定な私を抱きしめて
もうどこにも行かせたりしないと...

水玉色の傘がくるくる飛んだ
はりつく髪が私を覆う
ああ どうかもう少しだけ
その優しい涙で私を隠して

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