サヴァイブ

□初詣
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ゴーン

ゴーン


鐘の重低音が年末の街に響き渡る。

神社には人が溢れんばかりに集まっている。どこを見渡してもこれ以上人が入るスペースがないだろう。
目的地へ続く道の両側には焼きそばや綿菓子などの屋台が競い合う並んでいる。それぞれの屋台の前には、どこへの屋台の列か分からなくなる程の人が入り交じって並んでいる。

誰もがこんな場所には行かず、家でぬくぬくしていたいと思うだろう。
だがそこにはあの7人と1匹がいた。


「よーし!みんな集まったな!2年詣りに行くぞー!!」
夜になるといつも以上にテンションが上がるハワード。もちろん今回の言い出しっぺは彼だ。

「「「はーい!!」」」

元気な返事をするメンバー。
だがそこにメガネを掛けた少女と、優しい目をした長身の彼がいないと気づく。
「あれ?シャアラとベルは?」

キョロキョロと辺りを見渡しながら、尋ねた。

「あの2人なら着いた瞬間にはぐれてしもうたで。気づかなかったんか?」

「なにー!?」

淡々と説明するチャコに驚愕するハワード。

「なんで見てなかったんだよ!?」

「しゃーないやろ!!うちかて自分がはぐれないようにするので必死やったんや!!」

「うっ」


チャコの勢いに押され何も言えなくなる。この2人の関係は帰還後も変わらないようだ。

はぁ〜・・・とため息をつく。
いきなりはぐれるとはついていない。
まぁ他のメンバーはいるしと気持ちわ切り替えたところで

「ルナとカオルもいないよー!!」

再び爆弾投下。

「ありえねーーー!!!!!!」

ハワードの悲しい叫びが響き渡った。
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