ふたご姫
□星霜記〜序章A〜
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2人で色々な話をした。
今日はこんなお客様がいらした、こんな料理を食べた、テストが来週にある。
など他愛ないを2人はずっと喋っていた。
「でね、レインたら」
「〜〜ィン」
「ん?」
「どうした?」
「ファイン〜〜〜!!!」
「レインだ。」
ファインが指差す先には、一生懸命にこちらに向かって走っているレインがいた。
「レイン〜!」
ファインは手を振りながら叫んだ。
「はぁはぁはぁ」
「レイン大丈夫?」
運動が苦手なレインにとって、向日葵旅館から徒歩30分もかかる月影旅館は遠いのだ。
「もぉ〜ファイン!今日は5時までには家に帰る約束でしょ?」
「あっ!!!そうだった!」
帰りが遅くなるのを心配したレインは5時までに家に帰るようにファインに言っていたのだ。
それをシェイドと一緒にいることで、すっかりわすれてしまったファインであった。