〜 M A I N 〜
□Dear person〜愛しい人〜
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その日の夜。
私は夕凪を手に、屋上で剣を振るう。
伝えてはいけない想いを風に放ち、その愚かな雑念を切り払ってゆく。
なのに...
『オ嬢様ガ、私ト......同ジ気持チデアッタナラ良イノニ。』
そんな愚かな考えが私の頭に浮かんできては、心を掻き乱そうとする。
雑念を振り払おうとして剣を振るえば振るうほど...
この想いが募って行くような気がして、私はその日の修行を終え眠りにつくことにした。
アレから数日が過ぎ、今日は麻帆良祭1日目。
今は超さんからいただいた“時間跳躍カシオペア”を使って
1度寝過ごしてしまった麻帆良祭をやり直しているところだ。
現在、私はネギ先生とカモさんと3人で飛行船に乗っている。
ネギ『わー!!』
カモ『こんなもん兄貴はいつでも見れんだろう』
ネギ『杖で飛ぶのとは違うよー』
2人の会話を聞いていると、私はいつしか微笑んでしまう。
本当に不思議な少年だなと考えていると、フッとした事が頭をよぎった。
一週間程前の日曜日。
お嬢様と私とカモさんは
明日菜さんのデート予行練習ということで、2人の様子を影から見ていた。
その時、お嬢様が言った言葉が頭に浮かんだ。
『あんなカッコええネギ君横にいて、ピクリともせーへんなんて...
ウチやったらメロメロになってまうかもーΣ///』
もしや...もしや、お嬢様はネギ先生のことが...
ドクンッ!?
あれ?
どうしたんだろう急に...
少し、胸が苦しい...
胸が、痛い...
ネギ『どうかしましたか?』
刹那『い、いえ。私と先生が2人でいるのは珍しいなと思って...』
突然の言葉に少し焦りはしたものの、私は何とか言葉を出すことが出来た。
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