〜 M A I N 〜
□片翼の理由
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部活を終え寮に着いた私は
学校で渡された課題も明日の用意も済ませ、大浴場で1日の汗を流した。
部屋に戻り、夕食を済ませ、今、夕凪の手入れをしている。
この後は、いつもの鍛錬を終えれば眠りにつくだけだ。
今日は久しぶりに魔物退治の仕事もなく、いつもとは少しだけ違う時を過ごしている。
手入れも終わり時計を見る。
今は9時前...
はぁ〜
それにしても...
1日というのはこんなにも長いものだったんだな...
そう考えてしまうのも無理はない。
なぜなら私が帰ってきてから、まだ2時間ほどしか経っていないからだ。
それに...
『今日はお嬢様と帰れなかったなぁ...』
思わず言葉が口に出てしまう。
たっただけで、
一緒にいれないだけで、
寂しさが込み上げて来る。
お嬢様は無事に帰られただろうか...
頭に浮かんでくるのは、愛しい人のことばかりである。
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