旧 霊皇戦隊セイレンジャー 1

□第5話・1
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「霊皇戦隊セイレンジャー」第5話
            「傷つくものたち‥」
2009年3月

セイレンジャー、全開の孫がはだしで駆けてった‥

ちごたっ!

セイレンジャー、前回までのお話は‥


伝助「まいどっ!伝助でおますっ。

いやぁー、がんばっていかなあかんなぁーなんて、思ぉてますんやけどねっ。

そぉそぉぉそぉ、前回までのおさらいっちゅーことで‥

可哀相な動物たちがおりましてな。

「動物管理センター」と、ゆーところに犬さんや猫さんたち

捨てられた動物さんたちがいれられましてな‥。

命を絶たれてしまいまんのや。

その中に1匹のワンちゃん‥モモって名前なんでっけどね。

勇護のあほんだらが、モモの想いをツクモ神に変えたんです。

貧乳愛理たち、セイレンジャーの活躍で無事、モモの想いは安らかに

眠らせてあげれましたんやけど‥なんやそれ以外にイロイロぎょーさんありましてなぁ。

満優様、勇護と戦う決心は出来てはったつもりやったんですけど、

どーしてもすんなり断ち切れへんのが女心っちゅうのんともうしましてね。

ちびっと錯乱状態になってしまはりはったんどす。

そしたらまたこれが、そばにおる仁が前々から満優様に惚れてしもぉてたもんで

勇護にメラメラメラメラメラメラメラと嫉妬の炎を燃やしまくりましてな。

戦いにちっとも身が入らんかったんですわ‥そんで、満優様が苦しまりはって。

削乳(さくにゅうと読んでくださいっ♪)愛理が仁を叱ったんでおまっ。

ほしたら、何をとち狂ったんか知りまへんのやけど、

仁のやつ満優様に愛の告白なんかしてしまいよって。

そんでですね、なんやよーわからんうちに、スッキリしてもた仁たち

セイレンジャーは、またまた勇護と戦いまして‥

そこにカルマやウララっの凛雫が出てきまして、てんやわんやの大騒ぎ。

獅子は出てくるわ狼は出てくるわでして。

そやけど、たいへんやったんは こっからでしてん。

これがまたもう、びっくりたまげた門左衛門☆

霊卵(れいらんっちゅーんですっ♪)が発生しましてなぁ‥

これがけっこうやっかいなもんでして。

それにつきましてはわたくし、総右衛門めがご説明いたしまする。

まずはこちらをご覧くださいませ。


「霊卵」奇跡を呼ぶ卵。卵と言っても形状のみの事で、精霊の力・魂力の塊である。

通常、長い年月を経て自然的に満ち溢れた魂力によって誕生するのだが、本来争うはずの
無い霊皇や元素精霊同士が戦う事で突発的に発生した。

これ自体が奇跡と言っても過言では無い。


と、このように設定にも‥いえいえ、わたくしが個人的趣味で調べに入っておりました
王家書庫の奥深くにありました文献に記されておりました。

その古文書を紐解き、何気なく調べておりましたのでわかりましたものの‥
それは重大なことでございました。

まずはこちらを。


「霊壊」霊卵が崩れたり、無理矢理に発生させようすることによって
引き起こされる霊的エネルギーによる大崩壊。魂力が高まり、満ち、
溢れてしまう事によって霊的エネルギーの密度が上昇し、やがて破裂するがの如く
大爆発を起こす。

この爆発が起きると、精霊はもちろん、人や動物、植物‥
生きとし生けるものすべての魂を虚空の彼方へと消し去ってしまう。


霊的破壊即ち霊壊。

突然に訪れた危機にございまする。


続きは僕が‥総右衛門、ごくろうさんっ♪

総右衛門がその精霊ダイアリーやったか精霊超全集やったかの古文書を
調べてて、だいたいのことは把握できたんですけど‥

火・水・土・風・光・闇の元素精霊の魂力も加わりまして
霊卵が崩れてしまうんをなんとかとめようとしました。


伝助「総右衛門、源左衛門、きばるでぇぇぇぇぇぇ!」

総右衛門「御意っ!」

源左衛門「んっ」

輝きを増す伝総源リング。



いよっ僕っ!カッコえぇでっ♪


満優「えぇいっ」

仁「うぉぉぉぉぉぉ」

愛理「こん‥ちくしょうぉぉぉぉ」

孝太「そりゃぁぁぁぁぁ」

信代「風よっ」

勇護「ぐぅぅ‥えぇぇぇぇぇぇいっ」

加速する魂力。


こんとき、勇護もセイレンジャーと力を合わせたんですな。


ひとすじの薔薇色の光を放つ。

6条の魂力に交じり合う薔薇の光。


これ、なんの光なんやろか?


孝太「だ、だめだっ!もう力が‥」

信代「孝太さんっ」

勇護「これまでかっ」

愛理「あきらめるなっ!」

仁「そうだ、ぜったいにあきらめるな!」

満優「あきらめた時、すべてが終わる‥あきらめなければ‥」

謎の声「ふんっ‥負けはしねえか、満優っ‥あいかわらずだな、おめえはよっ」


誰っ!?この人誰っ!?


紫の光が加わり、8条の魂力光となる。

伝助「この声っ!」

総右衛門「あのお方が‥」

源左衛門「くっ」


そんなバナナ‥バハマ‥播磨‥マハリクマハリタヤンバラヤンヤンヤンっ‥
いやいや、バカなっ‥ふぅ‥この声は憎魔の‥。


8条の光は強さを増した。

仁「あきらめる‥」

愛理「もんかぁぁぁぁぁ」

不気味に輝く霊卵‥この世の終わりがきてしまうのか‥

勇護「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

満優「えぇぇいっ」

霊壊は起きてしまうのか‥この先、何が起きるのか‥


今はまだ、汁が美味しくて飲み干してしまう‥

ちごたっ!

今はまだ、知る由も無いセイレンジャーであった。

と、言うわけで☆むぎゅうぅぅぅ…


福福 愛理がおもいっきり伝助を踏んづけていた。

愛理「さっきから何ごしょごしょごしょごしょ言ってんのよっ。

気持ちの悪いっ‥それにどーしてあんたのごしょごしょ話にこんだけの
文字数使わなきゃなんないのよっ、

誰が貧乳の削乳よっ、人並みに乳ぐらいあるわよっ」

愛理‥乳って言い方は…。

伝助「い、いややわぁ。そんなん、ゆーてませんよぉ。な、総右衛門」

総右衛門「若っ‥は、は、はいっ。左様にございまするっ」

ひと仕事を終え、すっかりくつろいでいた総右衛門は、

お茶を飲んでいたのだが、いきなり伝助に話をふられてびっくり。

しかし、相手があの愛理ならば若のお命が危うい‥と、

話をあわせる総右衛門。

源左衛門「愛理、もう傷はだいじょうぶなのか?」

愛理「傷?あぁ、魂力の渦に巻き込まれたときの‥ぜんぜんだいじょうぶっ」

嬉しそうに源左衛門のそばにチョコンっと座る愛理‥チラッと見る視線の先は仁。

源左衛門のおかげで窮地を脱した伝助と総右衛門。

仁がいる店のほうではカウンター席に信代と孝太が座っていた。

信代「あの紫の光とピンクの光‥なんだったんだろ?」

孝太「そうだよね‥紫の光‥満優さんや伝助くんたちは心当たりがあるみたいだけど‥」

信代「満優さんはその紫の光の気をおったそうですけどね‥ダメだったって」

孝太「満優さんも追えなかったんだ‥信代ちゃんもだって言ってたね。なんでだろう」

信代「んー‥わかりやすく言うとね、なんか大きな音を

いきなり聞いた後の耳みたいな感じ‥わかる?」

仁「あぁ、きーんってする‥耳鳴りってやつ?」

仁はラーメンを2杯、カウンターに置いた。

信代「そうそうっ」

仁「あちちっ‥あれって‥んーと‥霊卵っ。霊卵は魂力の塊だって総じいも言ってたろ?」

孝太「そうか‥魂力の塊と言う事は、音で考えれば物凄く大きな‥」

仁「だろ。そりゃ、あんなに大きな音を聞きゃ、耳がきーんとなっても
おかしくはねぇって」

信代「私や満優さんのチカラを耳にたとえればですね」

孝太「なるほど」

仁「せっかく作ったチャーシュー・ねぎ・メンマ大盛りラーメン、
のびちまうぞ」

信代「あ、いただきます♪」

箸立てから丸箸をとり、ラーメンを食べる信代。

孝太「なら、しばらくは捜せないか‥」

頬杖をつく孝太。

仁「紫の光と声‥知ってるみたいだったけど、なんか姫さんも伝助たちも
あまり喋りたがらねえしな‥源さんは、もしその声が知ってるやつなら、
そいつはとっくに死んだはずだって言ってるし‥ま、そのうちわかるだろ。

味方ならそのうち集まってくるだろうし、敵なら、なおさらかかってくるしな‥

あう時はあうんだ、この世にいねえなら、あう事も無いんだし。

悩んだって一緒だろ‥くよくよ考えるんじゃねえよ。

身体に悪ぃぞ、身体に」

孝太「そりゃ自分はさ、いきなり告白してスッキリしてるから
なぁんにも悩みは無いんだろうけどね‥」

小声で仁に口答えする孝太。

仁「なんか言ったかっ!」

孝太「んにゃあっ!べ、別にっ」

信代「まぁまぁ、孝太さん、ラーメン冷めるし、のびちゃうよ」

孝太「あ、あぁ。いただきますっ」

ラーメンを食べる孝太と信代。

仁は厨房へと戻る。

仁「にしても‥あの時確かにあいつら‥」

ぼそっと小さく呟いた‥。


霊皇の宿 満優が身体を淡く輝かせ、何かを探っている様子。

が、魂力の嵐が原因でうまく気をたぐれないようだ。

満優の胸元で輝く、ばら水晶の首飾り。

『花の蜜の結晶』と言うものを集めて作るらしい。

満優の親友‥真忍にもらったペンダント。


あの時‥紫の光とばら色の光が確かに、私たちの魂力と混ざり合い霊卵が崩れるのを‥
霊壊を抑えた‥あれは‥真忍だったの?‥確かにあの声は侠真様だった。

でも‥真忍は死んでしまい、侠真様も生きてはいないだろうと‥どうして?

満優「勇護様…」

そして、あの時、ひとときでも霊皇として力を合わせた勇護の身を案じていた。
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