旧 霊皇戦隊セイレンジャー 2

□第13話・2
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満優「このもの達との戦い‥

皆さん、なるべくバラバラにならないようにしてください!」

敵の力に胸騒ぎを覚える満優は、警戒するよう仲間に伝える。

愛理「そうとなったら‥」

待ち構える機械罪魔を睨む愛理。

孝太「は、はい‥じゃあ とりあえず行ってきます」

いつものパターン『お誘い孝太くん』を発動するのだろうと、
孝太は覚悟を決めていた。

愛理「なーに言ってんのよ‥んなこと、しなくたっていいわよ」

孝太「へ?」

愛理「そんな あぶないマネさせれるワケないじゃない‥

アイツらの強さはハンパないみたいだから」

孝太「い、いままでも じゅーぶん危険だったんですけど‥」

キッと睨みながら

愛理「うっさいわねっ。心配して言ってあげてんだから、感謝のひとつもしなさいよっ。

あんましゴチャゴチャ言ってるて、お望み通り アイツらの中に放り込んでやるからねっ」

ガルルっと、ひと吠えキメる。

孝太「す、すみません‥」

泣きそうになるのを堪えながら、孝太は金剛を構えた。

信代「孝太さん、愛理さんの言うように‥危険だから気をつけてね」

孝太「信代ちゃん‥うん! でも‥っていうか、僕が信代ちゃんを守るよっ」

信代「えへへ‥ありがとう」

侠真「おっ、やっと男らしいキメ台詞いいやがったな!」

凛雫「侠真様、あなた様もお気をつけくださいませ‥防御をとらなければ‥」

侠真「わかっててるさ! イチイチ説教くせぇ」

凛雫「説教などと、私はそんなつもりで‥」

侠真「てめえの身はてめえで守るさ‥それに、惚れた女もな!」

凛雫の頬を軽く撫で、槍を構える侠真。

凛雫「なっ!?」

あとは黙って‥凛雫は頬を染めていた。

勇護「満優、くれぐれも気をつけてくれ‥」

満優「はい‥勇護様も」

仁「ひめ‥」

仁は満優に声をかけようとして‥やめる。

勇護との時間を満優に持ってほしかったから。

愛理「じーんっ」

バシっと火炎皇の鎧の背中を叩く‥兜部分の火炎皇の顔が、ひどく痛そうにしていた。

仁「うわっ! な、なんだよ‥ってか、火炎皇が痛がってるぞっ」

愛理「水ちゃん、冷やしたげてっ」

篭手の部分から冷気が出て、鎧・火炎皇の背中を冷やす。

仁「わわ、ちょっ、ちょっと待てっ。

冷やしたら冷やしたで、火炎皇が弱まっちまうからっ」

愛理「たくっ、ややっこしいわね! 仁、アンタも気をつけんのよっ」

仁「お、おぅ‥愛理‥」

愛理「なーに!?」

仁「お前も気をつけろよな‥」

愛理「う‥うん‥さんきゅ」

2人は揃って罪魔へと向き、身構えた。

仁「愛理にインガは任せる‥機械罪魔は俺たちでブッ倒すぜっ」

愛理「おっけー! 任したわよっ」

仁「みんなぁ!」

愛理「行くわよぉぉぉ!!」

仁と愛理、2人の気合が入った叫びを合図に皆は走る。

インガ「ギャアァァァァァ!!」

怒獣・インガの咆哮を聞き、機械罪魔は霊皇と霊将を迎え撃つ。


地獄門前

総右衛門「うりゃりゃりゃりゃりゃ!」

ホネっこブースターで高速移動しながら、ボムボーン・バルカンモードを撃つ総右衛門。

『チチチチ』ショートするような音を発して、機械従魔が背後から襲う。

淑「ジロ、でぃふぇんすゴーっ」

円盤が飛来して総右衛門を守る。

淑「タロ、おふぇんすゴーっ」

ゴブリンを撃つ円盤‥だが!

淑「きゃあぁぁぁ」

従魔に足を掴まれ、投げられてしまう。

メアリー「チッ!」

ジャンプして、淑をキャッチ。

その間に総右衛門はバズーカモードを発射した。

大爆発!

総右衛門「淑っ、大事ないか!?」

淑「だいじょうぶでございますわっ。

メアリーさん、ありがとうございます」

ペコリと頭を下げる淑。

メアリー「ハン、礼なんざ言われるほどの こたぁして いないさね」

照れくさそうに言う。

そのメアリーを襲う機械従魔。

淑「メアリーさん!」

ゴブリンの魔の手を阻むタロとジロ。

その円盤を踏み台にして、源左衛門が跳びあがる!

宙高くから、きりもみ状態で落下‥きゃろっとに内蔵されている速射砲で
機械従魔を撃つウサギ。

メアリー「おまえさん!」

メアリーも、お魚武装・ふぃっしゅの隠し機銃でゴブリンへ反撃。

しかし、攻撃の手が緩むことは無く‥

君兵衛「なんちゅう、しつこいヤツラじゃ!」

大剣・南秋を振るって敵をなぎ倒すものの、

休む間もなく増え続ける機械従魔に脅威を感じている。

餡子「あいや!」

君兵衛の一瞬の隙を突いて襲いかかろうとするゴブリンを
ソードシールド・西夏を投げて、追い払う餡子。

餡子に迫る敵は、君兵衛が叩き斬る。

君兵衛「餡子っ」

餡子「君兵衛っ」

背中を合わせ、襲い来る敵に立ち向かう。

地獄門前にある階段の踊り場で、数体のゴブリンと格闘する缶吉。

缶吉「ほいっ、ほいっ、あっほい!」

コロコロ跳ねて、翻弄しながら長柄の太刀・北冬で足払い。
倒れたところへ手製の爆弾を

缶吉「ほれっ」

炸裂し、巻き起こる爆発。

缶吉「おらんようになったじゃろうか?」

キョロキョロと辺りを見回す缶吉‥その背後から従魔が急襲!

缶吉「なんじゃ!?」

激しく蹴られて、階段を転げ落ちてしまう。

缶吉「おおお、アイタタタっ」

身体のアチコチをぶつけながら、缶吉は転がる‥

珍平「缶吉ぃ! なんばしよっとなっ‥だいじょうかい?

そげに派手に転げて、ヘコんどりゃせんかい!?」

缶吉「アイタタ‥ああ、なんとか だいじょうぶのようじゃ」

珍平「気ぃば入れてかからんとっ」

戦斧・東春でゴブリンを砕きながら、缶吉の手を取り起こす珍平。

缶吉「すまんのぅ」

トンっと缶吉の胸を叩き、2人は群がる従魔に向かっていった

ルナ「羽根よ、悪鬼を撃ちなさい!」

6枚の羽根がルナの周りを飛びまわり、各光線を発射していく。

伝助は笹葉で次々とゴブリンを斬り倒していた。

ルナの足下‥地中から機械従魔の手が突き出る。

ルナ「えっ!?」

そのまま足首をつかまれ、地中へと引きずり込まれてしまう。

声もあげれないまま‥地中へ消えるルナを追って

伝助「ちょっと待ってよねぇっえぇぇ!」

アイドルの名曲風に叫んで、放つは笹寿司。

身体を捻って高速回転しての笹寿司だ!

大地を削り、その勢いのまま地中の機械従魔を粉砕する伝助。

ルナの手を取り

伝助「ルナっ、心配しぃな‥迎えにきたで♪」

ルナ「伝助さん!」

引きずられる恐怖を追い払うように、最愛のパンダに抱きつくルナ。

羽根につかまり、地上へと‥

伝助「もぉ、まだまだ ぎょーさん おりまんなぁ」

気合が入っているのか抜けているのか‥

妻に抱きつれてデレデレのパンダは

必殺・タコさん剣法で、ゴブリンを斬っていく!


機械罪魔『傲慢・スペルビア』と戦う光輝皇・満優。

鋭く尖らせた手刀を走らせるスペルビアに対し、満優はアケボノを手にして挑む。

クルッと身を翻して、手刀を避ける満優はアケボノで突きを‥

その突きを蹴り、飛びかかって押し倒すスペルビア。

満優「きゃ!」

小さな悲鳴を発し、倒れた満優に

『カアァァァ』傲慢は、口を開けて光線を放とうとする。

満優「日輪!」

光が左手に集中し、しなやかな帯と化し

背後からスペルビアの首へと絡みついた。

満優の手が日輪を引くと、その反動で光線が反れる‥

顔の間近を削って、光線は地中へと穴を穿った。

満優「えい!」

右手に持つアケボノで、下から傲慢を突き上げる!


勇護「ハアァァァ」

闇影皇・勇護は気合を込めて、暗夜を振り下ろす。

対する『嫉妬・インウィディア』は左胸を開いて、バルカン砲を勇護へ向ける。

勇護「くっ」

身構えた瞬間、無数の銃弾が浴びせられる。

兜の目が光り、狼の叫びが銃弾を飲み込む‥勇護は左手にアカツキを持ち、

勇護「消え失せろ!」

トリガーを引く。

ケタケタと笑うようにインウィディアは弾丸を避け、強烈な蹴りを
勇護のボディへ叩き込む。

勇護「ぐぁ!」

吹き飛ぶ勇護は、地を転がって岩へとぶつかる。

勇護「がっ!」

衝撃に耐えながら、アカツキを撃つ!


『強欲・アワリティア』と『怠惰・アケディア』が、侠真と凛雫を翻弄している。

侠真「なんてえスピードだ!」

凛雫「足なら、私が止めてみせます!」

饗応を振り、音を発生させると

超音波は地を這って、罪魔の足を止める。

辺りを切り裂く音波によって足を止められ、強欲と怠惰は横へ後ろへと間合いを取った。

侠真「へへ、遠くへ逃げても!」

槍・雷撃を構えると、穂先に電流が集まる。

侠真「走れ、遠雷!」

稲妻が駆け、アワリティアに突き刺さる。

『オオォォォ』苦しげに叫ぶアワリティア‥しかし、刺さる稲妻を引き抜いて

アワリティアは稲妻を握りつぶし、自らの体内に取り込んだ。

侠真「ハン、強欲ってぇ名前だけのことはあるな‥なんでも欲しいか。だが!」

槍を地に刺して勢いをつけ、侠真はアワリティアへと飛び跳ねる。

防御をとるアワリティアであったが、ガードする腕ごと顔面を
侠真のひざが殴りつけた。

倒れるアワリティア‥が、その姿勢のまま顔面が開いて光線を撃つ。

侠真「チィィ!」

危うく避けるも、追い撃ちの尾・電磁ムチが胴へと決まってしまう。
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