Novel(short)
□極彩色の世界(君の傍限定)
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極彩色の世界(君の傍限定)
誰かが死ぬ度に
誰かに裏切られる度に
色褪せていく俺の世界
苦しかった(何でわかってくれないんだ)
辛かった(何で信じてくれないんだ)
悔しかった(何で言ってくれないんだ)
疲れたんだ
信じることが
怖くてたまらなかった
愛することも、愛されることも
そんな臆病な俺の手を引いてくれた君
どんなに冷たく振り払っても握る締めてきた温かく小さな手
何度も告げられる愛の言葉
何でも聞いてくれて、何でも言ってくれる優しさ
気がついたら世界に色が戻っていた
どこまでも色鮮やかな極彩色の世界
一際鮮やかなのは君の纏う色
海のような青い瞳
薄紅の長い髪
雪のように白い肌
君のすべてが眩しくて
でも、世界が色付くのは君の傍だけ
だから
ずっと俺の傍にいてくれないだろうか
ミーア
君だけが俺の色褪せた世界を鮮やかにする