Novel(short)

□極彩色の世界(君の傍限定)
1ページ/1ページ

極彩色の世界(君の傍限定)


誰かが死ぬ度に


誰かに裏切られる度に


色褪せていく俺の世界


苦しかった(何でわかってくれないんだ)

辛かった(何で信じてくれないんだ)

悔しかった(何で言ってくれないんだ)


疲れたんだ

信じることが


怖くてたまらなかった

愛することも、愛されることも



そんな臆病な俺の手を引いてくれた君

どんなに冷たく振り払っても握る締めてきた温かく小さな手

何度も告げられる愛の言葉

何でも聞いてくれて、何でも言ってくれる優しさ



気がついたら世界に色が戻っていた

どこまでも色鮮やかな極彩色の世界


一際鮮やかなのは君の纏う色

海のような青い瞳

薄紅の長い髪

雪のように白い肌


君のすべてが眩しくて



でも、世界が色付くのは君の傍だけ


だから

ずっと俺の傍にいてくれないだろうか



ミーア

君だけが俺の色褪せた世界を鮮やかにする
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ