Long Novel

□砕けた硝子 第一話
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助けて

助けてよ


寂しくて寂しくて堪らないんだ



お願い



すぐ俺の傍に来て俺を抱きしめてよ




・・・・・・なんで、来てくれないの?




俺達、恋人だよね?




なのに・・・ねぇ、どうして?



どうして俺を見てくれないの?

どうして俺の傍にいてくれないの?




やっぱり俺の事が嫌いなの?憎いの?




なら・・・どうして俺を受け入れたの?



同情?

優しさ?

妥協?

誰でもよかったから?

都合が良かったから?

それとも・・・俺が傷つくのを見たかったから?





それなら・・・・・・もういいよ



もう、いらない




記憶も

君への想いも

今までの君に関わる俺の全て




もう、俺は耐えられないよ




もう無理なんだ




だから・・・・・・さようなら







パ リ ン







何処かで誰かの心が、音も無く、誰にも知られること無く、静かに壊れた









砕けた硝子 第一話

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