novel2(BL book)

□尾獣封印の六日間
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〔尾獣封印の六日間〕《飛段と角都のゲハゲハな二日目》


「何ていうか・・みんな戻ってきてくれて・・・よかッ・・たッ・・・ック・・」

リーダーがまた泣き出した。
が、誰一人として気にする素振りは全くない。

ガタガタガタガタ・・・・

「・・飛段、貧乏揺すりはよせ」

「だってよォ、角都ゥ・・・つまんねーし・・腹減った」

「兵糧丸・・・持っているだろう?」

「全部食った」



ガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・・・・



「・・・忍なら空腹に耐えるくらい・・」

「た・え・ら・ん・ね!!」



ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・・



「仕方ない・・・オレの兵糧丸を食え」



ピタリ!



「お!悪ィな、角都。でもな〜・・もっとちゃんとしたモン食いてーなー・・」

「我儘をいうな」

「ま・・・しょうがねぇ・・今日の所は兵糧丸で我慢しとくか」



角都が懐に手を入れた。



「・・・・・」

「どうした、角都?」

「いや・・何でもない」


角都が一度飛段に背を向け、また飛段に振り返る。


「なにやってんだァ、角都ゥ」

「いや…なんでもない。飛段、兵糧丸を食わせてやる。口をあーんしろ」

「ハァ?!マジボケたか、角都?」

「…食いたいのか?!食いたくないのか?!」

「いや…食いたいけど…」

「じゃあ、あーんしろ」

「…あーん」


ビシッ!


「…角都ゥ…何か、味おかしくね?」

「プロテイン多め」

「…何か、軟らかくね?」

「老人に優しい半生タイプ」

「角都ゥ…てめー何を食わせやがった?!」

「………………………………………………………………………………………………………………………鼻くそ」

「ジャシン様ァ!見てて下さいよォ!マジ本気!腸とか引きずり出すからァよォ!!」



飛段と角都のバトルが始まる中、メンバー全員の姿が見えなくなっていた。



「世界征服したいなー…」


ペインの呟きは誰の耳にも届かなかった…。









《二日目終了》


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