魔法革命
□1章◇魔法の町
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ここは魔法の町。
子どもが社会を仕切っている。
なんたって、魔法は子どもにしか使えないのだから。
大人になると魔法は使えない。
大人は
悪いことに魔法を使うから、
ある偉大な魔法使いが
呪いをかけたんだ。
そう語っている僕の名前はトイ。今日5月5日で10歳になる。
歳をとることは、
魔法が使えなくなる日に近づいているということだから
僕はこの日が一番嫌いだ。
当然この町には誕生日を祝うなんて習慣はない。
かわりに
ある儀式が行われるんだ。
あの呪いをかけた
偉大な魔法使いにむけて
100回
「僕は魔法が大好きです。
大人になっても
魔法を使いたいです。
悪いことには使いません。
あぁ偉大な魔法使い様、お願いいたします。」
と言う儀式。