突発ネタ小説

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[猫の日小説(ゴシル)]




二月某日の昼下がり。

―そういえば、
大抵は部屋の隅で小説なんか読んでいるシルバーが、
今日に限って珍しくいつものポジションにいない。

何処にいったんかなぁ〜、なんて部屋中を探してみたら、
何と、今朝窓際に積み重ねておいた布団の上に、わざわざ膝を軽く折り、身体を縮こませてニューラを両手で抱えながら寝息を立てていた。


(…なーんだ、
道理でいねぇと思えば、こんな所で寝てたってワケね…)


―成程、確かにここなら布団がシーツの代わりになるし、
外からは暖かい陽射しが入ってくるし、しかも、ポケモンは抱っこするとすっげーあったけぇ…正に、昼寝には最適な場所ってカンジだよなぁ…


「…ていうか、
おめぇは猫か!いや、ぜってー猫だろ!?」


と、思わずでかい声でツッコミを入れちまったけど…当のシルバーは全く起きる気配がない。

いや―実は結構前から、暖かい場所で小さくなって昼寝する辺り、
ひょっとしたらシルバーの中のDNAの何パーセントかに、マジで猫に近い成分が入っているかも知れねーな!とは、少なからず思っていた。


「……………」


寝返りと、上下に呼吸する以外は微動だにしないシルバーの寝顔を暫く堪能した後、
ふと脳裏を過ぎった、あまりに下らない幼稚な考え。

因みに勿論俺は、直ぐにでもその発想を実現すべく、
早くも想像したせいで、堪えきれない笑いを必死で押し殺しながら、一旦その場を離れる。


*********


―暫くして再び布団の前まで戻ってきた俺は、
まだちゃんとシルバーが熟睡している事を確認してから、
手にしていた物をシュバッと素早く頭に付けてみる。


「…ぶっ、くくくくッ!!」


ヤッベー…案の定、めちゃくちゃ似合ってやがる…


「…猫耳シルバーちゃん、萌えだな!」


てか…これだけ俺が派手に笑ってるのに、全然起きる気配すらないシルバーちゃん…無防備すぎるっつーの…


「…どうせなら、
これに尻尾もセットで付けりゃあ良かったかな…」


―その一言から、僅か三秒後。

俺の鳩尾付近に、
寝ていた筈のシルバーの右手が上手い事入り込み、モロに直撃した俺は痛みでその場で悶えた。


-END-


(…全く、
仕方がないから、大人しく様子を見ていれば好き勝手して…ッ!!)

(…なんだよ、
おめぇ、寝てなかったのかよ…(汗))



 

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