pop'n

□だって、仕方ないよね?
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(※激しいキャラ崩壊&死ネタ注意!)

ーもしも。
万が一にもの話だけれど。

‥私がダイちゃんの事が好きで、
同じくダイちゃんも私の事が好きだったら。

‥それも、私たちがお互いに、
敵対しあう関係の下(もと)に生まれたのだとしたら。

それでも‥私は‥

**********

‥そう。
それはあくまでも[例え話]なんだけれど‥状況は至ってシンプル。

私とハルカちゃんが仲間で、
ダイちゃんとセオとリュウが私達の敵。その上で、
セオは既に私が倒していて、残りはリュウとダイちゃんの二人だけ。

ついでに言うと、つい先ほどリュウの所へはハルカちゃんが向かっていったばかりだから、遅かれ早かれじきにリュウも戦力外になるのかな。

‥ただし、何でもかんでも理想通りにいかない事だらけなのが世の中の悲しい仕組みだから‥詰まり、
後にハルカちゃんは、リュウと刺し違える形でいなくなる。だから、
ダイちゃんも一人だけど私も一人っきりになっちゃうの。

‥勿論、残された私達も、
その宿命からは逃れられない以上、
戦いに赴くしかないから‥

**********

「‥がハっ!!」

‥長い、長い攻防の末、
私はようやくダイちゃんを絶対絶滅の極地に追い込む事に成功した。
やはり‥普段から鍛錬と実戦をこなしているだけあって、彼を疲労させるのでも中々苦戦した。その癖、
私は大した実戦経験もなく普段から闇雲に大斧を振り回しているだけだから何度やってもあっさりと受け流された。

‥でも、
彼に私の攻撃が当たらないのは流石に分かっていたから、これも計算の内。いくら攻撃は交わせたとしても、肉体を酷使すれば誰だってスタミナ切れになるし、疲れ果てれば大した攻撃じゃなくてもヒットする可能性がある。それが狙いだ。

「うぁっ‥と!ぐぁっ!!」

それでも、ダイちゃんはまだ辛うじて何回かに一回は避ける力が残っているみたい。ただその努力も、私が彼の避ける方向にタイミングを合わせて斧を振り上げれば何の意味も成さないけれど‥ねっ!!

「‥うぁああっ!!」

斧の威力によって、彼の周りのコンクリートは見事にヘコみ、ついでに唯一の武器であった火縄銃も真っ二つにしてあげた。これでもう、隙を突いて私に攻撃する事は出来ない。

「さあ‥ダイちゃん。
道路で寝そべってる場合じゃないよ?早く体制を立て直さないと‥」

そう言うや、私は大斧を力強く横に振りかざした。すると近くにあった電柱やら標識やら建物やらに綺麗な切れ込みが入り、やがてバランスを失い崩れ落ちる。その一撃は、
彼の腹部へと命中し今までで一番の致命傷を負わせる結果となった。

もういい加減、ダイちゃんも自力で立ち上がれない所まで弱り切っているのが一目でわかる。
苦しそうな声を上げて意地でも立ち上がろうとするダイちゃんに、私はゆっくりと近づく。

その顔は、笑っていたのか‥そうでないのか私にも分からない。

「ねぇ‥ダイちゃん。
流石にもう戦えそうにないでしょ?
‥だから、さ‥」

‥もういい加減、××してよ。

そう言うと、やっとの思いで息している筈のダイちゃんが残された力を振り絞ってそう悲しそうに呟く。

「‥駄目だ、そ、それだけは‥で、
出来ないよ‥モイ‥」

「‥どうして?だって、
このままダイちゃんを生かしておいたって、私が生きている限り、また戦う事になっちゃうんだよ?

‥だから私は、ダイちゃんを××して、自分も××するの。そうすれば‥」

‥もういっそ、××しちゃえば、
私もダイちゃんも戦わなくて良いんだよ?
私が嘲笑うようにダイちゃんに話を振ると、
もう勝機がないと分かっているのに彼は大人しくやられてくれるつもりは毛頭ないみたい。

「‥それでも良いよ。
‥だって俺は‥モイと生きてる世界で一緒に居たいから‥戦うんだ‥!!」

壊れた銃を杖のように支えに使う事で、やっとの思いで立ち上がるダイちゃん。



(‥さあ、
最終的に二人が結ばれるのは、
「こちら側」か「あちら側」か‥?



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