銀魂部屋
□可愛い年上
1ページ/8ページ
ある満月の夜のこと、新撰組内では宴会が行われていた。
別に珍しい事ではない。
近藤がやりたいと言えば通ってしまうのだから。
用事がない隊士達は必ずこの宴会に喜んで出るのだが、ただ一人、こういう場が苦手な奴がいた。
1番隊隊長、沖田総悟だ。
出てしまえば酒も入るし、人に気を使う性格(だいたいは迷惑をかける側だが…)なため笑顔を絶やすことなく、盛り上げ役となるのだが、行くまでの決心がなかなかつかないのだ。
今日も別にこれといって用事はない。
が、心の中ではめんどくせぇの一言である。
まぁ、結局は近藤に引きずられて参加するようになってしまうのだが、乗り気ではない。
沖田としては恋人である土方とパフパフにいそしんでいたいのだ。
しかし、今日だけは違った。
隊士達が話しているのを小耳に挟んだだけで真実なのかは分からないが、土方が余興でコスプレを披露するらしい。
自分がどんなに頼んでも、脅しても、決して着てくれなかった猫耳SM用ボンテージ…。
………沖田の選択にも問題はあると思うが…。
「へぇ……俺以外の頼みは聞けるってのかぃ。」
沖田のなかで何かが動き出した。
.