お兄ちゃん奮闘記(小説)
□奮闘記第一部
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1話:俺のこと。
大学って、何しにきたんだっけ。俺様。
と、思うぐらい俺はあんまり勉強していない。収穫物は何かと言うと、遊び仲間、色んなバイトの情報、カラオケが学割で入れるとかそんなとこ。
まあそれだけあれば十分かあ、と思いつつもう3年生になった。教免取るか取らないかで周りは悩んでいるようだけど、俺はどっちかと言えば次何のバイトしようかと言う方が心配で。
「佐助、今日飲み行くけど。行く?」
「んー…いい。遠慮、」
飲みって言うか、多分合コンの数合わせ。俺が断ると友人(らしい)は残念そうにしたけど、彼の注意はすぐに違う男に注がれた。俺の隣に座っていた政宗という優等生に。
「なあ、政宗は行くだろ?飲み会」
「Ah、飲み会っつうか合コンの数合わせだろ」
「へっへ〜正解!お前ら二人のどっちか来たら、女の子良いの揃うんだよ〜」
何てくだらないんだ、と俺が言う前に政宗が立ちあがった。吸っていた煙草を揉み消し、その場を後にするのを焦って追いかける。友人らしい男はまだ何かぼやいていたけど、すぐに見えなくなった。政宗の後にくっついて移動すると、キャンパスからは離れ彼の車が止まっている駐車場にたどり着く。
「今日はどうする。遊びに行くか、それともhotelにでも行くか?」
笑って言う政宗に「酷い男!」と言って笑う。
遊んで飯食って、セックスして寝る。それにバイトが入ったり大学生活が入ったり。
俺の生活は、そんなもんだった。
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