(花火/ツナ)
『綺麗な花火だねー』
「・・・うん。君と一緒に見れて良かった!」
そういってツナくんは私の方を向いてにこりと笑った。
やばい、それは反則だよ。
たぶん今の私の顔、すごい真っ赤になっちゃってると思う。
「あ、そろそろ終わっちゃう」
『最後におっきいのくるよね』
「楽しみだね!」
最後の花火。
すごい大きくてすごい綺麗なやつ。
私、決めたんだ!
その花火のとき、ツナくんに好きっていう。
ツナくんが大好きだからどうしても伝えたくて・・・。
『・・・ツナくん』
「え? なに?」
私の告白、聞いてくれるかな?
まあどうせふられちゃうと思うけど言わないよりいいよね?
・・・本当に綺麗な花火。
そろそろラストの花火が上がっちゃう。
『ツナくん!』
思わず立ち上がる。
ひゅう、と最後の花火が上がる音が聞こえた。
『好きです!』
その瞬間、最後の花火がはじけた。