Let's party!!
□第九 終わりの始まり
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部屋に通されると、そこにはものっすごい眉間にしわを寄せている霧ちゃんが。
あらら。予感的中?
「お久しぶりです、佐助さん。今日は何用で参られました」
「ちょっと報告することがあってね。
竜の旦那と右目の旦那は?」
だいたい予想はつくけど。
一応…ね。
「……先ほど兵達を人質に竜の爪を要求してきた者が現れたのですが、政宗様がその者に傷を負わされてしまい竜の爪も奪われてしまいました…。
小十郎さんは竜の爪と人質を取り戻す為に東大寺に向かわれ、私は城を守るように言われました」
霧ちゃんが悔しそうに膝の上の拳を握り締めている。
本当なら今すぐにでも主君を傷つけたやつを斬り殺しにいきたいんだろうけど、仕事を任せられたらそうもいかない。公私をしっかり分けてるからこそ悔しいはずだ。
で、こっからが本題なわけ。
「…もしかしてさぁ、それって松永ってやつじゃなかった?」
「!?
なんで名前を?!」
霧ちゃんの目が驚きで見開かれる。
やっぱりあの変態だった。
俺様ため息つきそう。
「…報告することにも関係するんだけどね、まぁとりあえず報告させてもらうと」
「松永の忍びに啓輔が負けて、結構深い傷を負った。しかもその忍びは籐夜の弟。真田の旦那より強いって話だ」
「………」
もう霧ちゃんは怒りやら驚きやらで言葉が出ないようで。
ギリッと奥歯をかみしめた音が聞こえた
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