Let's party!!
□+第壱壱話+一つの終わり+
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+一方+
甲斐では意識不明だった啓輔の意識が戻っていた。
「―――――ん?―――――」
啓輔は体を動かそうとするが、しばらくの間寝たきりだったので体が上手く動かないのだ。
そんな啓輔の姿を見守っていたのが佐助。
ではなく珍しく籐夜だった。
『無理はしないこと。』
「でもっ…俺は…」
啓輔は動きにくい体で起き上がろうとする。
そのうえ記憶があいまいである。
晴夜に切られた時の記憶もあいまい。
納得のいかない表情で顔を曇らせる。
啓輔は籐夜の変化にやっと気がついた。
籐夜をよく見れば今まで長くて美しかった髪が短くなっていたこと。
「籐ちゃん…髪の毛、どうしたの?」
『あぁ……これか…切ったんだよ』
籐夜の顔は、それ以上は聞くなという表情を浮かべている。
啓輔は気を使い、それ以上の深入りはしなかった。
それは小十郎や霧、政宗も同じ疑問を抱いたがあえて、それには触れなかった。
そこに佐助が訪れた。
《おぉ―啓輔、目が覚めたんだな〜。》
「あぁ…おかげさまで、でもまだ体が動かないんだ。」
《そんなことだろうと思って秘密兵器を持ってき
ましたぜ〜、俺様偉いっ!!》
籐夜はあえて佐助の自画自賛をスルーした。
そう言った佐助のポケットからは、なんと“団子”が現れたのだ。
啓輔の猛獣モードON▽
《俺様〜この“団子”を食べちゃおうかな〜》
「グルルルルゥゥゥゥ」
先ほどまで体が動かないと言っていた啓輔は佐助の手目がけて飛び跳ねている。
佐助は一瞬、籐夜の方を向くと笑顔になる。
《ねっ♪俺様〜凄い?》
「グルルルルゥゥゥゥ」
『さっさと団子を渡した方がいいよ〜』
そう言った籐夜は、その場から消えた。
佐助は何かの殺気に襲われたという………
その後………
佐助の姿を見る者はいなかった………
《俺様を殺すな〜!!》
あとがき▽