忍たま

□解りません!
3ページ/3ページ




「綾部くんっ!」


私を見るや、タカ丸さんは駆け寄ってきた。


「どこ行ってたの?すっごく探したンだよ〜」

「そうだったンですか?それはすみませんでした。今日は裏々山まで掘っていたもので」


謝れば、タカ丸さんは、そうだったンだ〜と、ふわりと笑った。
土付いてるよ、なんて、直ぐに私の前髪に手を伸ばし、優しく払ってくれた。


「タカ丸さん。宿題なら私が手伝いますよ」

「ホント?有り難う、綾部くんっ!」

「ま、待て、喜八郎!タカ丸さんには私が」

「いいや、私だ!!」


止めに入ってきた滝夜叉丸を、三木ヱ門が押しのけ、主張してきた。


「タカ丸さんは1番に私を探してくれていたみたいですし、私が手伝うのは当然でしょう」


私の言葉に、一瞬、身を引いたが、負けじとまた反論してくる自惚れ組。


「「順序など関係ない!」」

「関係大有りですよ」

「さ、三人共ぉ〜」


私と自惚れ組の口喧嘩に、タカ丸さんは、あたふたしている。
そんなタカ丸さんを視界の隅に入れ、可愛いなぁと思いながら、反論。この喧嘩、負けられない。


「じゃあ、三人で…ね?」


冗談じゃない!!


そう言おうと、タカ丸さんに顔を向け、私達は思わず口を閉じた。


「ね?」


大きな蜂蜜色の瞳で上目使い。


そんなの、……そんなふうに頼まれて、「いいえ」何て、罪深いことを、誰が言えようか。


「「「…はい」」」


返事をすれば、タカ丸さんはにっこり笑った。













「だから、ここはこっちの方が分かるのだ!」

「何を言う!私の説明の方が適切だ!!」

「二人共、どっちも分かりやすいよ?こうだよね?」

「はい、合ってますよ。次のはこの問題の応用で…」

「「喜八郎!」」

「五月蝿いから出て行って」

「まぁまぁ…」



タカ丸の宿題は、三人の同級生により、無事、終える事ができたのでした。




end



+++


四年生→タカが、大好きです!!





前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ