忍たま

□あくまで、甘く
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恋とは何とも甘くもあり苦くもあるものなのか。
一度その深みに嵌まってしまえば抜けたす事は困難だ。否、抜け出す事などできるのだろうか。今、片想いにどっぷりと嵌まってしまっているオレは抜け出す事は無理だと感じている。寝ても覚めても、四六時中彼が自分の中にいて、逢えても逢えなかったにしても、彼の存在は自分の中で常に輝きを持っている。眩しいほどに。お陰で目眩まで襲ってくるとは、…自分は相当ヤバイ所まで来ているのだろうか。唯一抜け出す方法を探ってみれば、浮かんでくるのが、自分をみて幸せそうに笑う彼の顔。そう、この恋を実らせれば、今の甘い苦しみから解放されるに違いない。
心の中で微笑む愛しい人。彼を、望み通り自分のものにできたら、どれほどいいことか。どれほど幸せなことか。想像してみれば決まって、胸が酷くきゅんと締め付けられたように痛むのだ。これもまた、嫌とか感じる痛みではなく、どこか甘く優しい、痛み。
嗚呼、恋が実っても、また違う痛みが襲ってくるのか。
きっとその痛みは今のそれより遥かに甘い痛さだろうに。
サァァ、と風が吹いて髪が踊る。そして毎日耳鳴りの様に常に聞こえてくる愛しくて愛しくて堪らないあの声がオレの耳に届いた。

また、目眩がした。



end


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片想い八話(´`)
相変わらず、何が書きたかったんだろうね←

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