short

□叶わない恋
3ページ/3ページ





切なげに揺れる紫の瞳に見つめられて、アスランは息を詰まらせた。

「あすらん…」


舌足らずな甘い声。
これは確かに彼のものなのに。

「き、ら…」


勝ち誇ったように弧を描く口元。その表情は。


「違う!お前は、お前は…!」

「うん、残念だけれど“君のキラ”じゃない。でも、アスラン。君が知ってるキラじゃなければ、キラはキラじゃないの?」


いつのまにか足元の砂が削られ、ぐらついた。


「僕も、キラだよ?そして、君はアスランだ」


何故、否定するの?
何故、認めないの?

耳を塞ぐ手を取り払い、
閉ざした瞼を押し上げれば、

目の前にあるのに。


それすらせずに、



「大好きだよ、゙二人とも゙」




自分だけ、だなんて嗤っちゃう。




end



アトガキ

以前書いたものが発掘されたので……とアップしてみたのですが…すみません!これでもアスキラだと言い張る……ι
きっとこの頃荒んでたんだなとか言い訳ですね;;
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ