short
□叶わない恋
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切なげに揺れる紫の瞳に見つめられて、アスランは息を詰まらせた。
「あすらん…」
舌足らずな甘い声。
これは確かに彼のものなのに。
「き、ら…」
勝ち誇ったように弧を描く口元。その表情は。
「違う!お前は、お前は…!」
「うん、残念だけれど“君のキラ”じゃない。でも、アスラン。君が知ってるキラじゃなければ、キラはキラじゃないの?」
いつのまにか足元の砂が削られ、ぐらついた。
「僕も、キラだよ?そして、君はアスランだ」
何故、否定するの?
何故、認めないの?
耳を塞ぐ手を取り払い、
閉ざした瞼を押し上げれば、
目の前にあるのに。
それすらせずに、
「大好きだよ、゙二人とも゙」
自分だけ、だなんて嗤っちゃう。
end
アトガキ
以前書いたものが発掘されたので……とアップしてみたのですが…すみません!これでもアスキラだと言い張る……ι
きっとこの頃荒んでたんだなとか言い訳ですね;;