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□僕は夢を抱いて眠る。
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しばらくの沈黙の後、
キラは、うつ伏せから寝返り仰向けになる。そして、天井に向かってぶらんと手を伸ばした。
アスランに“起こして”と言っているのだ。
やれやれとアスランは慣れた様子でキラの手を取り、グイッと力強く引っ張った。

「うわっ、キラ!」

抗議の声を上げたのはアスラン。
勢い良く起こされたキラは、その勢いのままアスランに抱き付いたのだ。



「…アスラン、僕は、アスランとずっと一緒に居られるのなら、どこにだって行くよ」


それが、僕の夢で希望かな。
抱き付いたまま、静かに言ったキラ。


漠然とした、でも確かに夢だった。



「アスラン?」
「……ああ、そうだね」


いつもと違い、すぐに答えてくれないアスランに眉を寄せたキラだったが、すぐに笑顔になった。
呼び掛けると、アスランがいつものやさしい笑顔を見せてくれたから。



その日、二人は久しぶりに同じベッドで眠った。
抱き締め合って、ひどく安心できた。






◇◆◇




(…ゆ、め?)


キラは頬が濡れる感覚で目が覚めた。
辺りを見回すと、両サイドに様々なスイッチ、目の前にはキーボードがある。

MSのコックピットだ。
最近、ここにいないと落ち着かなくなっていた。
だから、今自分が居るところを認識して状況を理解したと同時に、現実に引き戻される。

追撃がないことにほっとしたが、今度は悲しくなった。

夢は夢だったと。
幸せだったあの頃の夢は、今を強調するものでしかない。
アスランとは遠く離れてしまった。
だから、叶わない夢。



(……でも、)






――君も同じ夢を見ていてくれたなら、嬉しい。



そうすれば、僕はこの世界でも眠れるから。





end




アトガキ
幼年〜種戦時中のパラレルでした。
進路希望調査があるのかどうなのか…ιそこらへんは凛音の勝手な想像です;;すみません。
相変わらず意味不明文です。



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