short
□左耳に声
3ページ/3ページ
そして、只今も絶賛実施中。
ソファーでお昼寝して風邪引いたらどうするんだ?というのがお仕置きの理由らしいが。
「キラ…」
「んっ…」
好きだよ、キラ。
愛してる。
好き、好きだ…
キラ。
こんな風に名前を呼ばれるたびに、背筋に駆け上がる甘い感覚。
僕だけこんな……
悔しい。
寂しい。
嬉しい。
だから。
アスランの理論からすると僕にも仕返しは可能なはずだ。
抱き合って、僕の左の耳元で囁くアスランの左耳に僕は囁いた。
「アスラン」
ビクリと彼も揺れた。
楽しい。
嬉しい。
「アスラン、アスラン、アスラン……」
何度でも呼ぼう。
もう二度と離れないために。
――忘れないために。
end.