Cuticle Girl 178
□桜の森占領事件
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―因幡探偵事務所
「俺の心は真冬だ」
『ひろにぃ…どうしたの?』
「ストレスは髪の天敵なんだよお…。皆仲良くしろよぉ(泣」
『そっかぁ…よしよし、頑張ったね!』
「滸〜」
泣いてる洋を宥めるように頭を撫でる滸。
妹ってか…姉っぽいなぁ。by圭
「泥沼人間関係の依頼人が続いたからなー」
「ストレスが感染してるね」
「もー不倫もDVも嫁姑問題も遺産相続も知らねー。
荻の髪でウハウハしたいぃぃぃぃ」
と言って圭の髪で遊ぶ洋。
「…俺じゃなくて荻さんでやってよ」
「だってセット崩すと怒るんだも〜〜ん」
『だから、怒られそうにない圭くんで!』
妥協案が俺ってこと…?
「荻さん来れば元気出るだろうけど……」
「え?先月お通夜したじゃん」
『あれ、そうだったっけ!?』
「違うよ、優太くんの妄想だからね」
あ、違うんだ。っていうか妄想!?
ガチャ
「「桜前線と共に緒方柚樹withステラ到☆来!!みんな元気してるー!?」」
(((春(バカ)が来たーーー!!)))
―不覚にも癒された。
「『花見ぃ?…脳内で年中春の七草咲き乱れてんのに、
今さら桜が浮かれてんじゃねーよ』」
「息ピッタリ!!!!」
「洋と滸は春でもクールだなぁ」
…ごきげんな脳みそだなぁ。
「つーかステラ、訓練はどうした?サボりか?」
「そーソレ!聞いてよ、酷いんだよ」
『ヤダ、聞かない』
「え、ちょ、滸…聞いてよ」
って言っても勝手に喋り出すくせに…。
「と、とにかく…訓練だ実験だって一日中建物の中にいるんだぜ!?
広いお外でフィーバーしてこそ犬だろ!」
『やっぱり…。ってか、犬じゃなくて狼でしょ』
「今日の滸冷たい……じゃなくて!!!
あんな連中の言いなりになってたら、ステラが猫になっちゃうよ!!」
「『猫の何が不満かな!?』」
ガタ…
「『…猫の何がいけない……?』」
「猫が悪いとかじゃなくて犬ってのは…」
『…圭くん、あとは頑張って!』
「うん、頑張る!」
絶対長く続きそうだし…。
「ステラの息抜きなら付き合ってやるか」
「ビバ☆そめいよしのー」
『わぁ…ステラちゃん、よく知ってるね』
「おべんきょーした!」
かっわいい♪…妹がいたら、こんな感じかなぁ?
「どこまで行くんだ?」
「桜の森ふれあい公園。自然がいっぱいで動物とふれ合えて」
『癒されそーだねー』
「遠足みたいですねー」
想像しただけで癒されそう…。
「遠足といえば弁当だろ!作っちゃうか!?」
「良いですね!おにぎりとおかず持って行きましょう」
『マトモな事も言えるんですね』
「ステラもおてつだいするー」
「なんか盛り上がってきたな」
こんな感じで、おにぎりを作ったりして
桜の下でのお弁当を楽しみにしていました。
そう…楽しみに……。