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□2009年おっさん達のクリスマス
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「マツブサ、今日はなにしようか」

「なにするって、いつも通りでいいだろ」

「いつも通りって…雰囲気がないなあ、クリスマスだぜ?」

「だからこそなにもしないんだ。大体処女の妊娠で生まれた聖者の誕生日にいかがわしい行為をするということ自体が間違いなんだ」

「またお前はそういうこと言う…毎年断らないくせに」

「それはお前が強引だから…こら、どこ触ってるんだ」

その時、電話の音がした。

「ああ、私が出よう。」

マツブサは電話をとった。アオギリは(マツブサに聞こえないように舌打ちをした

「もしもし?」

『ああマツブサさん、ミクリです』

「やあ、どうしたんだ」

『実は今日ダイゴが…』


その時、家の外でけたたましい音がした。金属が地面に落ちる音だ

「なんだ!?」

「どっせーーーーーーい!!!」

いきなり扉が蹴破られた。そこに立っていたのは

「ダ、ダイゴ!?」

「なんだ、いつかのあいつじゃないか」

「ハルカちゃんを取り返しに来た!」

「ハルカ?」

「ハルカちゃんはどこだ!どこに隠した」

「ハルカ?まさか、まだこないだのことを――。」

「はっ、まさか監禁!?にゃああああああああ!!!!」

「聞け!」

ダイゴは一人で七転八倒しはじめた。アオギリはマツブサに耳打ちした

「なあ、あいついったいどうしちまったんだ?」

「実は…」

かくかくしかじか

「ああ、そういうわけね。」

「にゃあああああああ!!!」

「…にしても様子がおかしくないか?あれは…もしかして酔ってる?」

「ああ、確実に飲んでるな」

「ぐぎゃああああああ! どこだ、どこに隠した!どんな縛り方だ、けしからん、僕にも見せろ!」

「こらダイゴ、どんだけ飲んだんだお前は」

「ふん、僕はザルだからな、大体ワイン九本くらいだ!」

「馬鹿だろ…」
「馬鹿だな…」

「なんだ、なんていった?それよりハルカちゃんだ、ハルカちゃんを出せ!」

「ここにはいないよ、他をあたりな。家にいるんじゃないか」

「そういえば今日はパーティするとか言っていたな」

「だまされんぞ!僕はだまされんぞ!」

「本当にいないんだよ! なんなら探してみるか?」

すると外でまたポケモンの羽のはばたく音が聞こえた

「勘弁してくれ…また増えるのか」

「いくら見方を呼ぼうと僕は屈しないぞ!ええい出てこい、ボスゴドr――。」

「あれ、ダイゴさんなにしてるの?」

そこにいたのはハルカだった
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