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□一緒にお風呂☆
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「さあ、ついたぞ」風呂に入ろう。
そう言うとボブはバートを抱えてバスルームまで連れていった
「自分で脱ぐのと脱がせてもらうのどっちがいい?」
「やだよオレ、その、一緒に入るなんて!」
バートは暴れた。だがボブの強い腕から逃れられない。
頭上でボブがため息をつくのが聞こえた。次の瞬間、バートはあっというまに
丸裸にされてしまった。
「!?」
「先に入っていなさい」
ボブはバートを抱き上げて浴槽に沈めると、自分も服を脱ぎ始めた
「今のどうやってやったの?」
「まあ、経験だな」
「ずいぶん慣れてるんだな」
「……」
暖かい湯船に身を浸しながら、バートはボブが服を脱ぐのを眺めた。
鍛えられた体は程よく引き締まっていて、俺も大人になったらこんな体になりたいと
思った。だがその背中の刺青が見えると、昔この人間が自分を殺そうとしていたことがありありと
思い出された。バートは考え込んだ。どう転んでこんな関係になったんだか。
ボブがこちらにやってきた。ボブはボクサーパンツとタンクトップを身につけたままだった。
「アンタ、そのまま風呂に入るつもり?」
「君を洗うだけだ。まったく髪がべとべとだぞ」
「ねえ、オレに気を使ってるの?……あるんでしょ、刺青」
「!」
バートは立ち上がってボブの服をめくりあげた。その胸にははっきり「DIE BART DIE」と
書かれた刺青があった。
「いいんだ、オレはかまわないから」バートは言った「今のアンタは俺を大事に思ってくれてる。それでいいよ」
「バート」ボブはバートを抱きしめた。そして頬にキスすると、服を全て脱いだ。
「相変わらずいろんなものに恵まれてるよな」
浴槽に入ったボブを見ながらバートは一人ごちた「頭といい声といい、その身体といい」
「とんでもない。私は努力したんだ。本当に恵まれていたのはセシルの方だ。あいつは
私より賢かった……さあ洗ってやるから目を閉じて」
ボブはバートの頭を洗い始めた。これまた随分手馴れている。それともなにをやってもうまいのか。
頭を洗い終わると次は身体を洗われる。なんだかくすぐったくてバートは身をよじった。
「こら動くな」
「だって、アンタへんなとこばっかり触るんだもん……あっ」
「バート、あまり変な声を出すと襲うぞ」
「別にいいよ」
「!?」
「あはは、なに焦ってるの」
ボブはバートにかみつきそうな声で言った「あまり大人をからかうんじゃない」
おまえはどうしてそんなに人を煽るのがうまいのか。ボブは頭をひっかいた。
そして苦悩の表情で言った「犯罪になるからな」
「何をいまさら」バートはあっけらかんと言った「もともと犯罪者じゃないか」
ボブはうなり、バートを膝に置いて、こちらに向き直らせた
「そんなに襲われたいのか?」
「えっ、ち、違うよ!」バートは顔を真っ赤にして言った「絶対違うよ」
「そうか。ならいい」
「ただ、たださ、ボブが苦しそうだから、おれ」バートは口をパクパクさせている
ボブはその姿を見て、愛しさがこみ上げてくるのを感じた。ボブはバートの頭をなでると
「じゃあキスだけさせてくれ」そう言ってバートの頬にキスをした
「ほっぺただけ?」物欲しげな少年にさらに口にキスをする。舌を絡ませて軽く大人のキスを
してやると、抱きついて甘えてきた。その白い首筋にもキスをする。
「おまえの血を吸ってしまいたいよバート」
「吸血鬼? かっこいい!」
「……ああそうだな」
ボブはそのままバートの身体を洗い、綺麗にして、身体を拭いてやった。
そして洗濯乾燥機にかけていた服を着させた。バートはすっかり清潔になった。

「さて、これでいいだろう。もう家に帰りなさい。私もここを出なくては」
「なんで?」
「君にばれてしまったし、なにより大の大人が子供を連れ込んだとなるとうわさが広まって……」
「そっか。わかった。オレ帰る」
バートはスケートボードを持ち出して玄関まで走った
「ねえ、次はいつ会える?」
「君が望んだ時に」
ボブはほほえんだ。バートもにっこり笑った。
「ねえボブ、キスしてよ」
ボブはバートのおでこに優しいキスをした。
「この続きはまたあった時にししよう。さよならバート」
「さよならボブ」

バートは家の扉を開けた。するとマージが駆け寄ってきた。
そういえばもう夕食の時間だ。
「バート! どこに行ってたの!」
「別に。ちょっと風呂に入ってきただけ」
「お風呂? ミルハウスの家?」
「ううん。ママの知らない人」
「?」
その日のバートの表情はいつもより大人びていたとかいないとか。

end?


*****
実はこれも全部バートの妄想だったりして
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