リボーン小説

□ツンデレはつらいよ
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「ヒ・・・ヒバリ!!」

ザワッ!!

ちょ!声でかいよ山本!!
こんな草食動物だらけの場所で僕の名前を出したら・・・


「ひ、ひひひ雲雀さん!!」
「きゃぁぁぁ!なんで委員長が来てるの!?」
「ちょ!お前なんかしたんだろ!!」
「俺はなんもしてねぇよ!!」


ああ、うるさい・・・
騒いで僕の目に留まらなければ咬み殺される事もないのに、これだからバカな草食動物は・・・


「うるさい!!」


シーン


よし、静かになった。
あ!でも目の前に山本がいた!!
ビックリさせてコイツまで喋らなくなったらどうしよ・・・

「なぁ、ヒバリ」

よかった。
よく考えてみるとこいつはそんな殊勝なたまじゃなかった。

「なんでこのクラスの前にいたんだ?ひょっとして、俺に会いに来てくれた・・・とか?」

どどどどうしよぉぉぉ!!
こんな所で聞かないでよこの野球バカ!!
こんな群れ達の前で「君に会いにきたよ」なんて僕のプライドが許すわけないでしょ!!
ここはいつも通り「たまたま通っただけ」とか・・・っでも、いつまでたっても僕が素直にならないから山本も『俺が応接室に来れなくなったら』とか言い出したのかな・・・?

わお。
それ結構マズイじゃん。
倦怠期?倦怠期なの山本!?
僕という名のゴールの見えない反抗期に疲れて君が倦怠期に突入しちゃったの!?

わお!!
のん気こんなこと考えてる場合じゃないよ。
ここは一つ山本の望みどおり・・・そう、これはご褒美!!
普段どんなに僕が蹴ったり殴ったり罵声を浴びせても決して怒ることなくニコニコしてる山本へのご褒美なんだ!!
犬もそうやって芸を覚えていくって言うし、よし!!


「や・・・山本に」

「山本に?」

「山本に・・・」

山本に会いにきたんだよ
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