Theater of the end

□+子供+
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ジェシカを加えたキャロ達一行は、しばらく旅をしてスイスのレーベにたどり着いた。
気がついたら、皆とても強くて頼もしい仲間ばかり。キャロはちょっと驚いていた。
「わあ、ココがスイスですねぇ。綺麗ですぅ。」
ジェシカが声を上げた。キャロは言った。
「それにしても、結構旅してきたなぁ。まだ劇場がどこにあるかわからないけど、みんなの記憶に沿ってきてるから着実に進んでるはず。」
「そぉですよぉ!ダイジョブですよぉ!」
ジェシカが笑顔で答えた。
「とりあえず、そろそろ休みましょうよ。しばらく町がなかったわけだし、ネ?」
フロワが疲れたわ、と言いながらそう提案した。
「わかった。そうしよう。今夜はこの町に泊まろう。
宿を探してくれ。私は少し、街を回って来る。」
イザクはそう言い残して、さっさと行ってしまった。
「それじゃ、俺らは宿探して休みましょーか♪」
カーンはそう言って歩き出した。
キャロはイザクが気になっていた。
普段ならば、英語もちゃんと話せない、と言って一人ではめったに歩かないイザクが今日は彼女だけ行ってしまった。
「あの、カーン!」
「んあ?何でしょう?キャロ君☆」
キャロは言いにくそうに言った。
「えと、僕もイザクさんに着いて行って良いでしょうか?彼女、この辺の言葉知らないでしょうから。」
「へ?あ、なるほど。そーだったな。お前なら大丈夫だろうし、行ってやれよ。」
「ありがとうございます。それじゃ。」
このあとジェシカが悔しがったのは言うまでもない。
「あ、いたいた。イザクさーん。」
イザクは暗い、路地裏にいた。
「キャロ?どうした?休まなくて良いのか?」
イザクは不思議そうに言った。キャロは笑って、
「僕をナメないで下さい?平気ですよ、これくらい。」
「そうか、私はお前が一番疲れてると思ったぞ。」
「大丈夫ですー。僕はヒヨワじゃありませんー。」
キャロは、イザクをからかった。イザクも笑って、
「だったら剣ぐらい使ってみろ。」
と言い返した。久々に話した二人。二人とも楽しそうにそこにいた。だが少しすると、
「…ッ!」
「どっどうしました?」
イザクの表情が変わった。そして彼女の手は剣のつかを握っていた。敵の気配だ…!
「ハハハハハハ!お前らか。あの方の劇場を壊そうとしているのは。だが残念だったな。
あれはお前らじゃ壊せない。そして今ここに俺がいるんだ。お前らはココでゲームオーバーだ!」
少年だった。キャロと同じぐらいの。だが彼は東洋人だった。
「一つ、忠告しておく。」
イザクが愛刀“桜旋風”を抜いて言った。
「喋りすぎる奴は早死にするぞ。」
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