Theater of the end

□+作戦+
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「オラァ!朝だぞガキども!!」
「うう。朝から騒々しいですねカーン…。」
「俺達まだ若いから朝は苦手・・・ふわぁあ。」
「さりげなく人をおっさん見たく言うんじゃねえ!!」
今日も朝からにぎやかな男性部屋。女性達の静かなこと…
「もう一度言ってみやがれです!イザクのアネキ!!」
「五月蝿い。朝から騒々しいぞジェシカ。」
「これが静かにしてられますかです!!」
今日は女性達もにぎやかに口論中。
「いーかげんアタシをチビって言うのはやめてくださいって何度もいいましたぁ!!」
「チビはチビだ。それにそのほうが呼びやすい。」
「それがいやだって言ってるんですぅ!!」
ジェシカはぷりぷり怒って、イザクはしらっと流していた。
「もぉ、いいです!ジェシカはキャロさんのところへ行きますぅ!!」
「勝手にしろ。といってもすぐ出発だがな。」

バタン!!!

ジェシカは部屋を飛び出した。そこに―
どしん!!!
「うわ!どうしたの!?」
「あいたぁ…。ごめんなさいですぅ。・・・ん?」
ズキューン!
それはジェシカが思いを寄せるキャロだった。
「キャ・キャ・キャ・キャロさんんん!?」
「? うん。僕だよ?ジェシカちゃん、どうしたの?」
「な・な・な・なんでも無いですぅぅぅぅ!」
「そう。よかった。」
ニッコリと笑うキャロに、ジェシカはパニックになった。
「//////」
「あ、そうそう。イザクさんいる?」
その言葉にジェシカは自分がイザクに腹を立てていることを思い出した。
「イザクの姉さん?知りませんでぇすよぉ?そんなことぉ。」
「へ?一緒の部屋で寝てたんじゃないの?」
「そぉですけどぉ。朝起きたらいなかったですぅ。」
ジェシカはふふんと笑っていった。ジェシカはイザクがあんまり気に入ってなかった。
ジェシカが出会うずっと前から一緒にいたのだ。
自分が知らないキャロのことも、彼女は知っている。
大好きな人のことだからますます劣等感を感じてしまうのだ。
「そっか。確かに時々フラッとどっか行っちゃう人だもんなぁ。まぁ、そのうち帰ってくるとは思うけど。」
そのセリフを聞くとジェシカはますます嫌になった。
(また二人しか知らないことを…!)
「ねえキャロさん?」
「ん?なぁに?」
「これからお時間ありますかぁ?」
「え?うん、イザクさんがいないなら今ヒマだけど?」
「そぉですかぁ♪」
ジェシカはキャロの腕をつかんでドアに向かって歩いた。
「え、なに?ジェシカちゃん。」
「おヒマならちょっとお付き合いしてください♪」

「おーすげぇな♪ジェシカちゃん♪」
カーンは窓から二人を眺めていた。
「悪趣味ですよ。覗き見なんて。」
コウランは静かに本を読みつつ言った。
「ま、いーじゃん♪それよかあのコすげぇぞ♪」
カーンはニヤニヤしながら言った。
「こんな中でさっそくデートに持ち込むなんてなぁ。」
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