Theater of the end

□+子供+
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そしてスラリと剣先を少年に向けた。
「…ぷ。あはははは。」
少年は笑った。そして
「イイじゃんイイじゃんカッコイイじゃん?強くて頼もしくて、
その上お綺麗で。惚れるネお姉さん?」
そしてニコッと笑っていった。
「でもね、ダメだよそんな物騒なもん持ってちゃ。せっかくの美貌が台無しだよ。それと、」
さっとイザクの懐に潜り込み、
「喋りすぎんじゃなくて、先に言わないと皆死んじゃうからね。」
イザクに一撃を加えた。
「ぐはっ…!」
イザクはみぞおちを殴られ、苦しそうだ。
「…お前、何するんだ!」
キャロは叫んだ。少年は笑って言った。
「別に〜?ただお姉さんにちょっと当たっちゃっただけぇ。」
「お前…!」
キャロは、少年を睨みつけた。少年は言った。
「ハハッ、怒ってるの?なんなら君が戦えば?男なんだから、お姉さんの影に隠れてないでさ?」
キャロは少年に怒りを覚えた。そして魔法書を開き、
「待て…。」
イザクが立ち上がり言った。
「お前は、一人で戦ってはダメだ。魔法を使う瞬間、どうしても隙ができる。お前は周りにいる妖獣どもを消してくれ。
…私があいつを討つ…!」
キャロは反対しようと思ったが、イザクの言うことは真剣だ。だったら早く彼女に集中する時間を与えなければ。
「・・・わかりました。でも、貴女が殺されそうになったら、迷わず手を出します。」
「・・・わかった。」
そして二人は目を閉じ、集中した。
「相談タイム終わり〜?じゃ、お相手はお姉さんで良いんだね?」
「ああ、来い…!」
イザクは瞳を開いてゆっくりと言った。
「スター・シャドウ!」
キャロは妖獣たちに闇の光を放った。
「あははっ!情けないねぇ。お兄さん?俺はそんなんじゃやられないよ!」
スッ
「貴様のお相手はこっちだ、お喋りさん。」
今度はイザクが少年の懐にいた。
「くっ!わかってるよぉお姉さん!」
ヒュンッと後ろへ宙返りをして、再び距離を取ったイザクと少年。
「じゃ、やろうか。お姉さん?」
「ああ、お喋りさん。」
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