*LONG STORY 2*

□5.先走るのは気持ちばかり
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間もなく
その日はやってきた。





私達の予想に反して
掲示板にホグズミード休暇の連絡は無くて、
勇気ある誰かが
マクゴナガル先生に
お尋ねしたところ
いつもの厳しい声色で
はっきりと
試験、の単語を交えて
休暇はない、って
答えたらしい。





ホグズミードの
小さなカフェにある
クリスマス限定ケーキが
恋しくなったけど
ホグワーツの料理も
それに引けを取らないから
私にとっては
それほどショックな
出来事じゃなかった。
ただ、休暇が無いとなると
私達はその日一日
授業が詰まっているわけで
そっちは憂鬱に
ならざるをえないけど。





例年より数日遅れの
クリスマス休暇は
やっぱりほとんどの人が
家に帰るらしい。
ホグワーツに残る人の
名簿にはすでに何人かの
名前があった。
ミアンダとエステルも
帰省組だった。
二人がいないなら
ホグワーツに残っても
暇なんだろうな。





だけど、私はなぜか
無償に学校に
残りたくなっていた。
そして、気がつけば
数人の名前が羅列しているそこに自分の名前を
書き足していた。
毎年だいたい家に
帰る私だけど…
この時、目に入った。





上から四番目くらいに
走り書きされた名前が
確かに
「フレッド=ウィーズリー」
となっているのを。






























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    気持ちばかり】
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