*LONG STORY 3*
□5.優しさ、つまり罪悪感
1ページ/10ページ
もしも、
あの時死んだのが私で
残されたのがフレッドなら
やっぱりこうして
私を呼んだのかな。
一度だけそんなことを
考えたことがある。
だけど答えがすぐに
しかも、あまりにも
明確に出たから
考えるのをやめた。
フレッドはまず、
私が死んだとしても
禁じられた森を
死ぬまで徘徊しよう
なんて考えない。
そもそも、
迷いようがない。
それを抜きにしても
とにかく無いだろうって
そう思った。
フレッドは私を上手に
思い出にして
下手をすれば話の種にすらしかねないもの。
それくらい
強い人なんだから。
【優しさ、つまり罪悪感】