*Long Story 4*

□Do you have to eat the whole of a bad egg to know that it is bad?
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エリルは悩んでいた。
いや、悩む事が出来るほどの
選択肢はもはや無い。
宿敵であるシリウス=ブラックに
頭を下げなければ
絶対にばらされたくない秘密を
最も知られたくない人物に
ばらされてしまうだろう。
それは絶対に嫌だった。



「あーもー…」



エリルは癇癪を
起こしたいのをぐっと堪えた。
何だって自分の気持ちを
見抜いたのが
あの忌ま忌ましい男なのか。
エリルは頭を抱えた。



今頃シリウスは上機嫌に
違いない。それがまた悔しい。



シリウスはあの日、
占い学の教室で言ったのだ。
「協力してやろうか」と。
当然エリルは
即座に断ろうとした。
だが出来なかったのだ。



「別に良いけどな。
ああ、もしうっかり
口が滑ってばらしても
俺を責めないでくれよ」



顔色の変わったエリルに
彼は更に追い撃ちをかけた。



「協力してもらいたくなったら
いつでも頼みに来いよ」















































Do you have to eat
the whole of a bad egg
to know that it is bad?

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