*Long Story 4*

□He has hundreds of friends and as many enemies.
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「エリル」



リーマスが初めて公の場で
エリルの名前を呼んだ。
いつもどおり、寝る前に談話室で
悪戯の計画を立てていた時だ。



「エリル?
…いつからコイツのこと
名前で呼ぶようになったんだ?」

「昨日からだよ。
そうだよね?エリル」

「え、…まあ。」



シリウスの口角が
わずかに上がる。
昨日、といえば自分が
気を利かせてリーマスと
エリルが一緒に勉強するよう
仕掛けた日だった。
そうなると、この大きな進歩は
自分のお陰でもあるじゃないか。



シリウスのそんな想いは
十分に顔に表れていた。
その意味がわかるのは
エリルだけなのだが。
とにかく、シリウスが
得意げになっていることが
何とも憎たらしくなり
エリルはリーマスがどこかを
見た瞬間にシリウスに向かって
舌を出してやった。



だが、それを見ても
シリウスは余裕の笑顔すら
浮かべているので
余計に憎らしく腹が立った。



シリウスの笑顔には二つある。
一つは…女の子を夢中にさせる
ハンサムな笑顔。
そして、これ。
人を小馬鹿にした
憎たらしい笑顔。




































He has hundreds of friends and as many enemies.

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