novel

□見つめる君
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君を気持ちを知ったのは

あの日感じた君からの視線。




そこからが始まりだった。













「ユノヒョン、確か今日の夜はスケジュール入ってなかったよね?」


移動車の中で突然投げかけられた質問。いつものように一日のスケジュールを書いてある手帳を確認して返事をする。


「あぁ、夜は何も入ってないよ、ユチョン」


そう答えれば 嬉しそうに笑顔をつくり、携帯電話を手にして何やら作業を始めた。



きっと誰かと逢う約束でも立てようと思っていたんだろう。

楽しそうに笑っているそんなユチョンを見ている俺も楽しさが移ったかのように 自然と笑顔になっていた。




「…顔が緩んで気持ち悪いですよ、ユチョンヒョン」


「…チャンミン相変わらず可愛くないこと言うよね」


「本当の事を言ったまでです」




こんな風に嫌味を口にするのも日常的なこと。

皆それぞれの思いを素直に口に出すわけではなく、無意識に態度に出てしまっているのが面白い。


 




なぁ ユチョン?


そんなに喜んでいるのは、きっと今夜ジュンスと二人で遊ぶ時間を作れると思ったからだろう?





なぁ チャンミン?


嬉しそうなユチョンの理由を理解出来るからこそ、辛くて、苛ついてしまって

そんな風に可愛くない態度をとってしまうんだよな?






そう、皆 口にしたことはないが、メンバーそれぞれを想いを寄せているのは知っていた。

知っていたというより、みんなを見ていたら段々と分かるようになっていた。




まずはユチョン。


ユチョンはずっと前からジュンスのことばかりを想い続けていた。
直ぐ顔に出るユチョンはとても分かりやすかった。





そしてジュンス。

ジュンスは恐らく自分の気持ちに気付いていない。
これからツラい思いも、楽しい思いも知ることになるだろう。





そしてチャンミン。

チャンミンはユチョンに対する感情の起伏が大きい。普通通りに接していても、他のメンバーと比較してみれば違う一面がある。





そしてジェジュン。

本人は無意識だろうが、昔からジェジュンの視線の先にいるのは、俺だった。

 
初めは自意識過剰だと思っていたが、どうやら長年ジェジュンを見続けていればその理由は明らかになっていった。


ジェジュンが《好き》という感情を俺に抱いているということを。




 
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