novel
□見つめる瞳
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君の声が
君の笑顔が
君の想いが
ずっと俺の側にあるというのならば、俺にとってそれ以上の幸せは見つからないだろう。
――――――……
いつからになるだろう。
デビューして、君と出会って、一緒にくだらない話を沢山して、時には夜中まで遊んで
そんな当たり前の日常がいつの間にかキラキラと輝いているように見えて、俺にとっては特別な時間となっていた。
君という存在にただ俺は目を奪われる。それが君と出会ってからずっと続いていた。
君の事は自然と目で追っているんだ。面白いことがあれば一緒に笑って、悲しければ一緒に泣く。
じゃあ、君は?
ねぇ、ジュンス?
君はいつも何をして、何を考えて、どんな風に俺を意識してくれてるの?
―――――――……
仕事が終わり、夕飯を食べることなく先にお風呂から上がった俺は、今日も一人部屋にこもって詩を書き始める。
それは、切ない恋物語。
いつも部屋の灯りは消して、作業する時は机に簡易的に設置してあるライトのみ。
真っ暗な部屋の中に、ポツンと照らし出されたその灯りで作業をするのが俺の日常となっている。
するといきなりガチャリとドアが開く音がして、後ろを振り返る。俺は目を細めて、暗闇の奥に居る人物に声をかけた。
「ジェジュンヒョン、どうしたの?」
「いや、お前ご飯食べてなかっただろ?だから簡単に食べられるもの作ってきた」
そう言い、机の空いてるスペースに置かれたその皿には手作りのサンドイッチとマフィンが可愛らしく並べられていた。
「わ、うまそう!甘い匂いがしたと思ったら、やっぱりお菓子作ってたんだね」
「あぁ、ジュンスが甘いもの食べたいって言い出してさ。材料もあったから作ってみた。
それに、疲れた時には甘いものって言うしな?」
そしてもう片方の手に握られていたアイスティーの入っているグラスも机に置く。
氷の入っているグラスからカランという綺麗な音が鳴り、俺はそれを手に取り一口含んだ。