POKEMON'S DREAM

□第9話 記憶
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あの日――


私は、カツラさんの研究所から…"あの場所"へ行った














バサッ


『おかしいなぁ…、多分この辺のはず』

〈本当にここで合っているんだな?〉

『うん、私宛の挑戦状の地図によるとそうだもの』

〈もう少し、低く飛んでみるか〉

『お願い、グラソン』


ヒュウ…


サカキだと!!

オレが二年前に戦ったロケット団のボスでもあるトキワジムジムリーダー!!


『! あの穴から二人の声が。

!?』


「おや…」

「あら、やっと来たのね」

「!?」

「クリア!?」

クリアが穴の中に入ると、レッドとアツシの他に女、老婆、そして、苦しむ男の姿があった!



ビュオオオオ

ビシッ



『なっ…、ぐっ!』

「クリア!?」

ルージュラの髪がクリアとグラソンをとらえる!


「お前ら…!」

「早く答えなさい。彼女の首が千切れるわよ」


ギリッ


『あああっ…』

女はレッドを見る。


「サカキと戦った後、オレは気を失ったんだ。
気づいたら、トキワシティの人々に助けられていたんだ!」


シュルル…

ダンッ


『っ!』

「「クリア!」」

彼女は地面に叩きつけられる!
だが、まだルージュラの髪から解放されていない。


『…くっ、』

「正直に答えなさい。さもないと、またルージュラに締め付けられるわよ。
サカキは何処?居所を教えなさい」

『…サカキは、トキワジムから去った…、倒れるレッドを私は運んだから、彼の行方は知らない…』

「……」

『……』

「そう。その目、…ウソではないみたいね。…なら、貴方たちを呼んだ第二の目的の話をしましょう!」

「「第二の目的!?」」

『……』

「サカキの情報を聞き出すというのが第一の目的。
そして第二の目的は…。レッドとクリア、貴方たちの実力を測り我々の目にかなうようであれば、同志として引き入れること!」

カンナは、二年前のリーグ戦の時も見ていたという。


「そして、さっきのシバとの交防。本当に素晴らしかったわ。シバは見事に"貴方の実力を測る"という役目を果たしてくれたわね。
クリア、貴方は実力を測らなくてもよさそうね…伝説のフリーザーを従えてすんですもの」

『…』

「二人にシバの名で挑戦状を送ったが、この戦い自体はお前らで仕組んでいたわけだな?」

「うふふ、そのとおりよ、アツシ。貴方まで来ることは計算外だったけど…でも、手間が省けて助かったわ」

「何!?」

「ふざけるな!誰がお前たちみたいなやつらの仲間になんかなるもんか!」

レッドはフシギバナを出す!

「…貴方たち親子は?」

「私たちも、答えは同じだ!!」

『グラソン!!』

アツシはリザードン、クリアはグラソンを構えさせる!


「ルージュラ!!」

「ゴース!!」

「サ…サワムラー!」

両者共ににらみ合う。


「数字上では3VS3の互角だけど…計算どおりにはいかないわ。
残念だったわね。私が誘うのは一度だけ。今更心変わりしても遅いわ。
となると、貴方たちのような力のあるトレーナーは危険。あの女には悪いけど…味わいなさい、後悔の味を!」

「! 待て!お前たちやはり…」

『父さん?』

「アツシさん!」



氷・闘・霊の陣!!



カ!




「ぐっ!!」

「凄い光が!!」


ゴッ


『きゃあ!?』

レッドたちのポケモンが吹き飛ばされる!!
そして、クリアはそれに巻き込まれてしまった!
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