POKEMON'S DREAM
□第11話 共同戦線
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人影がはっきりしてくる!
「こんにちは」
「「「!」」」
『貴方たちはっ…!』
ロケット団三幹部がいる!
そして…
「カツラ、グリーンまで!!」
二人も三人の傍にいた。
『(一体…どうなっているの!?)』
暫しの沈黙が流れる。かつての敵の出現に、戸惑いを隠せないクリア、ブルー、そして、マサキ。
そんな中、カツラが口を開く。
「クリア、イエロー、よく来たな、と言いたいところだが、一緒にいる二人は誰かね?」
『ブルーとマサキさんです』
「ボクたちのことを追って合流してくれました。
あのう…、…そっちの人たちは?」
「ム……;;」
「マチス、キョウ、ナツメ。元ロケット団だ。
オレたちも今ここで鉢合わせたところだが」
「ククク」
「ウフフフ」
「ハハハハハ」
三人が笑い出す。
「なぜオレたちがここにいるのか知りたいか?
別に難しい説明など全くない。
オレたちも"四天王を倒すために"ここへ来た、…ただそれだけのことだ」
「「「「『!』」」」」
「四天王を倒すだと!?」
一同は驚きを隠せない!
「ああ、いい機会だから教えてやろう。
オレたちロケット団を壊滅させたとお前らは喜んでいたろうが、そんなものとんだ違いよ」
「シルフカンパニービルが完全に崩れきる寸前、私たちはあの場所から去ったわ。
そして、今まで復活の準備をし、その時を待っていたのよ!!」
「ところが…だ、今カントーは四天王の攻撃を受け、人々は消されようとしている。
…オレたちが制圧するはずの場所で勝手なことは許さん!!」
「貴方たちも打倒四天王を掲げているんでしょう?
邪魔をしない…というのなら……、"この場は、手を組んであげてもいいわ"。」
「「「「『!』」」」」
「"敵の敵"は"味方"…というわけだ」
一同に、沈黙が流れる…。
ザッ
「手を組んでやってもいい…か、それはこっちの台詞だ」
『グリーン…?』
彼が一歩前に出る。
「オレはおじいちゃんと因縁のあるというキクコを倒すために来た、それだけだ。その邪魔をしないというのなら、お前たちが何処で何をしようと知ったことじゃあない」
「ウフフ、決まりね。
フーディン!!」
フーディンの手から人数分のスプーンが放たれる!
「!!」
「?」
「な、なんや!?」
『…全員に配って、何をするの?』
「"運命のスプーン曲げ"…」
『運命の…スプーン曲げ…』
「そうよ。
貴方たちはカントー襲撃中の今、この島は逆に手薄だと思っていたかもしれないけど、四天王本人たちはこの島から動いていないわ」
「なに!?」
「敵は四人、こちらは九人ということは…四組に分かれて戦うことになる!
全員、そのスプーンを持ったら、戦う気持ちを強く念じること。フーディンが、その念を受け運命のスプーンで組む相手を決めるわ!!」
その言葉に、全員が念を込める。
『(父さん…そして、レッドを探すために……!
そして、ワタルともう一度会うために…!!)』
ぐぐぐぐぐぐ
くにゃ
「「!」」
カツラとイエローのスプーンが曲がる!
「…一組目」
つい〜…
「……」
「ククク」
グリーン、キョウのスプーンが曲がる。そして、
「……」
「二組目、三組目!決定ね」
ブルー、ナツメのスプーンも曲がった!
「偶然だけど、シルフカンパニーでの決戦で戦った相手同士になったわね」
「おい、ナツメ。これはどういうことだ?」
『……』
マチスとクリアのスプーンは曲がっている。だが、他の三組ほど深く曲がっていない。
「!! 曲がってへん!」
マサキに至っては、真っ直ぐだ。
「運命のスプーンは、戦う意志の無い者や、組むべき相手がいない場合には反応しない。
でも、二人の場合は、組むべき相手なんでしょうけど…"足りない"ようね」
『…足りない?』
「キョウやナツメと同じ理屈で言やあ、オレの相棒は、クリアとレッド…ということになるのか。
ウワハハハ、まあいい。クリア、オレと来い」
『ええ。
マサキさん』
「!」
『もし良かったら、私たちと来ませんか?』
「オイ、何言って…」
『どこかの組は三人になるんです。だったら、運命のスプーンが"完全に曲がらなかった"者同士で組みましょう。
どうですか、マサキさん』
「え、え〜っと…」
「フン、数合わせだ。来い!!」
「えええええ〜〜〜!!」
『あはは;』
マチスは決めかねていたマサキをひょいと脇に抱えてしまった…。
「さて…と、オレたちの調べによれば、この鍾乳洞は島内で迷路のように奥へと続いていくらしい。ここで四組に分かれて、別々に探そう」
キョウとグリーン組はさっさと出発する。
「行くぞ、イエローくん」
「ハイ!」
カツラとイエロー組も出発していく。
「では、私たちも」
「オラ、行くぞ!」
「あわわわ;;」
『はい(…もう、降ろしてもいいんじゃ;)』
ナツメとブルー組、そして、マチス、マサキ、クリアの三人組も出発していく。
打倒! 四天王!!