LongStory2
□複雑な関係
1ページ/4ページ
澪史……
澪史…
誰かに名前を呼ばれた
がくぽ……?
『早く起きぬと遅刻する、澪史』
うるさい……わかってる…よ……
俺がゆっくりと現実に戻ると目の前にはがくぽが居た
夢…じゃないのか………?
ポケッとしている俺にがくぽは声を掛ける「如何いたした…?主殿……?」
「いや……」
違う……やっぱり夢…か……がくぽは俺の事を最近名前で呼んでくれない…以前は名前で呼んでくれていたのに……
「なぁ……がくぽ…?」
俺が声を掛けると相手は返事を返すこと無く、顔だけをこちらへ向けた
「なんでお前は……」
聞いて良いのか……?
もし、俺のせいで呼んでくれなくなっていたら…?
俺を嫌いになって………
一度そう思ってしまうと言えなくなってしまうのが俺なわけで……
「なんだ?主??」
まただ……聞けるわけない……俺が…
聞いてはイケナイ……
「い、いや…なんでも、ない……」
曖昧にそう帰せば相手は
そうか
と言って階段を降りて行ってしまった