shortStory
□酒月
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俺達は満月の夜酒を飲んでいた
しばらくすると真田が喋らなくなった
「どうした?つぶれたか?」
「んっ………まさ…む…ねど…の?」
「大丈夫か?」
そんなに飲んでねぇはずだが…
酒に…弱いのか…?
「顔真っ赤だぜ?ちょっと待ってろ…水…持ってくる…」
「すまぬ…」
俺は真田に水を差し出した
真田はコップ一杯の水をあっという間に飲み干した
「もう…大丈…」 真田は立ち上がった
「大丈夫じゃねぇだろ!?送り届けてやっから壁に寄り掛かって立ってろ」
コクリと頷く真田
俺が部屋を出て小十郎を探し出し、真田を送る為の準備をさせた
俺が部屋に戻ると
バタンッ!
と ハデな音がした…
慌てて部屋に入ると真田が倒れていた
「おい!?真田!?しっかりしろ!」
「う………んっ…」
大丈夫…なのか?
困った奴だ…
「まさ…むねど…の?!」
俺は真田にキスをした
「んぅ……ま…さむ…ね…どの……やめっ……」
「いいじゃねぇか…ただのキスだぜ?…それとも…もっとヤりたいのか?」
「!!ちっ…違うでござる…!」
「まぁ…いい 続きわ今度な…」
「んじゃぁ帰るか…送ってやる…ついてこい」
「かたじけない…」
そして俺は真田を甲斐の虎の所に送り届けた…
お前がいなくなった途端に気付く…
お前がいなくなったら俺に何が残るだろうか…
いっそ誰にも触られねぇように…
壊して俺だけのものにしてしまおうか…
俺だけの…
ものに…
…。