shortStory

□破面の二人と死神の俺
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俺は風邪をひいた
おかげで今は学校にも行けねぇし自分の部屋に居るしかなかった
〈朝〉
俺はその日 熱が出て学校を休んだ
夏梨も遊子も登校前で家にいる
そんときドアを叩く音が聞こえた…

「お兄ちゃんお粥作ったから食べて?…食べれる?」
「当たり前だろ…サンキューな」
「ううん…じゃぁ私もう時間だから学校行って来るね?ちゃんとお粥たべるんだよ?」
「わかった 早く行って来い 遅刻すんぞ」
「うん」

ドアが閉まった…


自分しか居ない部屋…

静かだ…
今日はルキアもいねぇしコンもいねぇ…

家ってこんな静かだったんだな…


家には俺しかいない…
ハズだった…



俺が寝る前は誰も居なかったよな…?

俺のほかに
『二つの影』
があった

「起きたか…」
「…」
黒い髪の男と水色の髪の男…
「なんで俺ん家に…」
「てめぇの霊圧がいつもと違ったから来てやったんだよ!」
水色の髪の男が言う
「…風邪か…存外…頑丈というわけではないらしいな…」
黒い髪の男が言う

「うるせぇよ…」
「まぁ…人間などそのようなものか…」
「その風邪…治してやろうか?」
「は?」

意味がわからない…
そして俺は黒髪の男に抑えつけられ 水色の髪の男にはキスをされた
そこで俺は今日初めて二人の名前を呼んだ

「グリ…ムジョ………ウルキ…オラ…」
「なんだ?」
「俺達にもっとヤれたいのか?」


何を言ってるんだ…この二人は…

フッ と笑ったウルキオラは俺と唇を合わせた…
グリムジョーは俺の服をぬがそうとしている…
「やめっ…」
俺が突き飛ばしてもすぐに口を塞がれてしまう…
その時 俺の身体にグリムジョーの手が触れた
「や…」
触れられた所が熱くほてる…
熱があるから…

熱があるから俺は身体が熱いんだ…
そう思った



〈夕方〉
俺はいつの間にか寝ていた
グリムジョーもウルキオラも居ない…

夢…だったのか…?

と考えていると
「お兄ちゃん!」
「一兄ぃ!」
と妹たちが部屋に入って来た

「お帰り」
「一兄ぃ!大丈夫だった?」
「あぁ…」
「熱は!?計った!?」
「まだ…」
「早く計って!!」
「あ…あぁ…」

俺は熱を計った…

「…あんなに熱あったのに…」
「もう…平熱になってる…」

まさか…
あの二人か?




その日以来は俺が風邪をひいても二人は来なかった…


「…」



またいつか会えるだろうか…
あいてぇ…
「あいてぇよ…」



俺の呟きはゆっくり静かに消えて行った…
 

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